調査

AIやIoTを使いこなす「真のICT先進国」への道筋--NRI展望

NO BUDGET 2016年11月26日 08時00分

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 野村総合研究所(NRI)は11月21日、2022年度までのICT(情報通信技術)とメディアに関連する主要5市場(デバイス/ネットワーク/プラットフォーム/コンテンツ配信/ソリューション)について、国内と一部世界における動向分析および市場規模の予測結果を発表した。

 主要5市場の特徴的な動向分析と予測の結果は以下の通り。

デバイス市場

 デバイス市場では、これまでのけん引役だったスマートフォン、タブレット端末が、普及率の上昇、新興国向け販売比率の拡大などにより、2022年度に向かって台数ベースの市場成長率の鈍化と価格下落が続くと予測している。それでも世界の携帯電話端末(スマートフォンを含む)やの販売台数は、依然として成長が見込まれる。

 一方、IoTのシステムやサービスにセンサやカメラなどのデバイスが組み込まれることが今後ますます進むと予想されるが、IoTが本格的に普及していくためには、デバイス側に高度の処理能力を持たせるようなインテリジェント化が必要となる。多くのプレイヤーがIoTのためのプラットフォーム(IoTのシステムやサービスの実現に必要な共通基盤)の構築を急いでいる。


世界の携帯電話端末販売台数の推移と予測

ネットワーク市場

 国内の携帯電話契約回線数は、タブレット端末および通信モジュールが組み込まれた機器の増加、多様なMVNO(Mobile Virtual Network Operator、仮想移動体通信事業者)の登場などにより、2015年度の1億5405万回線から2022年度には1億7789万回線に増加すると予測。

 また、国内の固定ブロードバンド回線の加入件数は、2015年度の3470万件から、2022年度には3691万件に達する。その中心となる光回線は、市場の約7割のシェアを保有するNTTが「サービス卸(光ファイバ回線を他企業が自社のサービスとセットで提供できるようになる回線の卸売りサービス)」を開始したことにより、今後、通信事業者に限らず、多様なプレイヤーが通信サービスに参入し、市場全体が活性化するという。


国内の携帯電話・PHS契約回線数の推移と予測

プラットフォーム市場

 B2C EC(企業と消費者間の電子商取引)市場は、2015年度15.4兆円となった。携帯端末の普及に伴い、自宅のパソコンからだけではなく、時間や場所を問わずにECを利用できるようになってきたことが市場の成長を後押しし、2022年度には26兆円に達する見込み。

 広告手法では、スマートフォンの普及でアプリからのネット接続が増加するため、インターネット広告ではアプリ内のリワード広告(成功報酬型広告の一種で、訪問者に報酬の一部を還元する仕組みを持つ広告)や、SNSを活用した新たな手法が登場し、それらが一定の成功を収めることで、インターネット広告市場全体は2015年の9194億円から2022年には1兆2725億円に拡大、うちモバイル向けの広告の比率が、2015年の42%から2022年には60%へ増加すると予測した。

 また、Apple PayやAndroid Payなど、スマートフォンのプラットフォームを活用した支払、決済方式であるスマートペイメントが拡大すると見込んでいる。


国内におけるB2C EC*1市場規模の推移と予測

コンテンツ配信市場

 動画配信市場は、携帯電話事業者が自社端末向けに提供するサービスの普及や、2015年9月にサービスを開始した米国の大手動画配信サービスNetflixなど月額固定料金で豊富な映像コンテンツを視聴できるサービスの利用拡大に伴い、2015年度の1531億円から2022年度には2188億円に成長すると予測。

 ゲーム市場では、ハードウェアの市場規模は2015年度の1353億円から2022年度970億円へ、ソフトウェア市場は2015年度の1949億円から2022年度には1857億円へと、それぞれ減少を見込む一方、ソーシャルゲームは2015年度の9987億円から2022年度には1兆132億円への拡大が予測され、今後も市場を牽引していくとみている。

 また、オリジナルコンテンツ制作の取り組み、4K、ハイレゾ、AR/VRへの対応等、コンテンツの高付加価値化と、配信先の多様化等による周辺付加価値サービスの拡大に向けた取り組みが進むと予想した。


国内における動画配信市場規模の推移と予測

ソリューション市場

 IoT市場は、スマートフォンなどのスマートデバイスによるヒト・モノの情報武装化、およびネットワークの高速化とデータ分析技術の発展などにより、2015年の5200億円から2022年には3.2兆円の規模へ、大きく成長すると予測している。

 データセンターやクラウドの市場は2022年度まで引き続き堅調に拡大すると見込まれ、ソリューション市場の中では、増大するサイバー攻撃などの脅威により、情報セキュリティ市場がますます拡大していくと予測。

 また、IoTの普及で、従来の「IT部門×システムインテグレーター」型のIT投資から、より迅速で軽量なIT開発ができる「現業部門×クラウドプレイヤー」型の投資が拡大することが予測されるという。


国内のIoT市場規模の推移と予測

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