NECは統合型メールソフトウェアの新版「Mission Critical Mail Filter V1.1」の販売を11月24日から開始した。添付ファイルのPDFファイル変換機能やメールアーカイブなどのオプション機能を追加している。販売目標を今後5年間で計30億円としている。
Mission Critical Mail Filterは、高度なセキュリティが求められる中央官庁や自治体、金融機関、企業での利用に適しているという統合型メールソフトウェア。新版では、無害化機能の強化を図るとともにアーカイブ機能をオブジェクトストレージに対応できるようにした。フィルタを追加開発できるメールフィルタプラグイン機能を追加し、多様なセキュリティやコミュニケーションの要件に対応する。
無害化機能の強化では、2つのオプション機能を提供している。
「PDF変換オプション」では、受信メールに添付されたWordやExcel、PowerPointなどのファイルを自動でPDFファイルに変換、マクロのスクリプトなどを削除してからメール受信者に配送する。複数ファイルが1つにZIP圧縮されている場合でも、それぞれをPDFファイルに変換して配送する。
「ファイル無害化連携オプション」は、NECのファイル無害化ソリューション「File Sterilization Server」と連携可能。メールの拡張子と本来のファイル構造を比較し、マクロのスクリプトを削除、マルウェア感染リスクを排除する。
オプションとして新たに提供されるアーカイブ機能は、オブジェクトストレージとNASに対応する。オブジェクトストレージに対応することで必要最低限のストレージ容量から運用を開始でき、保存期間の延長などアーカイブデータが増える場合も容易に容量を拡張できるという。
アーカイブデータは暗号化されて格納される。「NEC Cloud IaaS」や「AmazonS3」などが利用可能。オンプレミス環境では「NEC iStorage HS」シリーズなどAmazon S3互換APIをサポートしたストレージが利用できる。
この他にMcAfee製エンジンを搭載したウイルス対策オプション「Anti-Virus(GroupShield)」を提供し、トレンドマイクロ製エンジン「Anti-Virus(InterScan)」と組み合わせて二重にチェックできる。フィルタ機能の強化として、上司承認や添付ファイルに含まれる文字列のフィルタ条件指定なども実施できる。
NECは今後、メールフィルタプラグインの利用方法などの技術情報を「Mission Critical Mailパートナープログラム」に参加する販売パートナーやシステムエンジニアに専用サイトなどを通して公開していく予定。
製品名 | 税別価格 | 提供開始時期 |
---|---|---|
Mission Critical Mail Filter V1.1 | 130万円~ | 2017年1月 |
PDF変換オプション | 80万円~ | 2017年5月 |
ファイル無害化連携オプション | 200万円~ | 2017年1月 |
Mission Critical Mail Archive V1.1 | 130万円~ | 2017年5月 |
Anti-Virus(GroupShield) | 100万円~ | 2017年5月 |