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松岡功の一言もの申す

顧客のデジタル化に対応--NECと富士通のSE子会社再編は奏効するか

松岡功

2016-12-01 12:00

 NECと富士通が相次いで国内SE子会社の再編に乗り出した。NECは分散していた子会社を1つに、富士通は3社を吸収合併した。両社に共通する大きな要因はデジタルビジネスへの対応だが、果たして奏効するか。

共通する要因はデジタルビジネスへの対応

 NECが11月28日、グループの中核ソフトウェア会社である「NECソリューションイノベータ」と、グループのシステム開発・運用を担う「NEC情報システムズ」を2017年4月1日付けで統合すると発表した。統合後はNECソリューションイノベータが存続会社となり、売上高約3000億円、従業員数約1万3000人の、グループを代表するSE子会社となる。

 NECでは2014年4月にソフトウェア子会社7社を統合し、NECソリューションイノベータを発足するなど、ソフトウェア開発体制の強化を段階的に進めてきており、今回の統合もこうした取り組みの一環だという。

 一方、富士通も9月、グループのSE子会社である「富士通システムズ・イースト」「富士通システムズ・ウエスト」「富士通ミッションクリティカルシステムズ」の3社を11月1日に吸収合併すると発表し、予定通り完了した。3社のシステムエンジニアの合計は約1万4000人となる。2017年度末までに吸収合併した組織であるグローバルサービスインテグレーション部門の体制強化を段階的に実行するとしている。

 日本を代表するITベンダーである両社が、くしくも同じタイミングでSE子会社の再編に乗り出した大きな要因は、押し寄せるデジタルビジネスの波に対応するためだ。

システムエンジニアのモチベーション向上につながるか

 NECは今回の動きの狙いについて、「AI(人工知能)、IoT(Internet of Things)、セキュリティ、クラウドなど今後一層の市場成長が見込まれ、かつ高度な技術が求められる領域の専門要員を集結し、NECグループの事業競争力の強化を図る」ことを最大のポイントとして挙げている。

 AIやIoTをキーワードに挙げているのは富士通も同じだ。同社は今回の動きについて、「SE子会社3社を吸収合併した上で、AI、IoTなどのデジタルテクノロジを駆使する新たなビジネスをフロントで担う組織を3000人規模で編成する。これは、既存のデリバリー組織とは別に直接顧客にデリバリーする専任のデジタルビジネス推進とそれを支えるミドルウェア、そしてデジタルサービス部門、サービスプラットフォーム部門、富士通研究所などと連携してサポートするサービステクノロジヘッドクォーターで構成する」とも説明。まさしくデジタルビジネスに向けて総力を挙げて臨む姿勢を示した。

 ただ、両社とも今回の新たな取り組みが奏効するかどうかは、これからの動き次第だ。NECの場合は、本体とNECソリューションイノベータとの間でスピーディな連携がうまく行くかどうか。一方、富士通の場合は総力を結集しやすくなったものの、大所帯の非効率性を徹底的に排除していけるかどうか。さらに、両社とも今回の動きにおける最大のポイントであるシステムエンジニアのモチベーションを高めていける環境になっているのかどうか。

 両社にとっては、今回の動きによってデジタルビジネスに向けて本当に競争力を発揮していけるか、まさしく正念場を迎えているといえそうだ。

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