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今週の明言

マイクロソフト上級幹部が垣間見せた巧みな“会見術”

松岡功

2016-12-02 17:47

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、米MicrosoftのJean-Philippe Courtois エグゼクティブバイスプレジデントと、Deaps Technologiesの宮本章弘 代表取締役最高経営責任者(CEO)の発言を紹介する。

Microsoft Jean-Philippe Courtois エグゼクティブバイスプレジデント
Microsoft Jean-Philippe Courtois エグゼクティブバイスプレジデント

「クラウドシフトの加速は会社として正しい方向に進んでいる」
(Microsoft Jean-Philippe Courtois エグゼクティブバイスプレジデント)

 日本マイクロソフトが先ごろ、米Microsoftエグゼクティブバイスプレジデント兼グローバルセールスマーケティング&オペレーションズプレジデントのJean-Philippe Courtois(ジャンフィリップ・クルトワ)氏の来日に伴って記者会見を開いた。Courtois氏の冒頭の発言はその会見で、事業のクラウドシフトについて聞いた筆者の質問に対して答えたものである。

 会見全体の内容については関連記事をご覧いただくとして、ここでは質疑応答での筆者の質問に対するCourtois氏のコメントを紹介したい。質問は、Microsoftの売上高の減少傾向とクラウド事業への移行の関係についてである。

 Microsoftの直近の四半期決算(2016年7~9月期)における売上高の伸びは0.4%増とほぼ横ばいだったが、それまで5四半期連続で減収が続いていた。その要因の1つとして、これまでと売り上げの計上の仕方が異なるクラウド事業への移行が進んでいることが影響しているとみられる。

 この現象は、事業形態として従来のオンプレミスからクラウドへの移行を進めているベンダーであれば避けて通れないとみられるが、筆者が聞きたかったのは、Microsoftがその“トンネル”をいつ抜け出して再び成長軌道に乗せようと考えているのか、である。これに対し、Courtois氏は次のように答えた。

 「当社は今、クラウドへの移行を加速しており、2018年6月期にはクラウド事業の売上高を200億ドル規模にする計画だ。主力サービスであるOffice 365もMicrosoft Azureもすでに多くのお客様に利用していただいており、急成長を続けている。こうしたクラウドシフトの加速は、会社として正しい方向に進んでいると確信している」

 冒頭の発言は、このコメントのエッセンスである。筆者の質問には正面から答えていないが、成長軌道に乗る時期については業績見通しに関わるので、明確な回答はないだろうと推測していた。ただ、Courtois氏がどう答えるか、注目していた。敢えて「売上高200ドル計画」に言及したのは、その時期が再び成長軌道に乗るタイミングと考えているのかもしれない。

 ちなみに、Microsoftのクラウド事業の売上高は2016年6月期で120億ドル規模とみられる。これを2年で200億ドル規模に拡大する計画だが、今の勢いからするとさらに上振れするかもしれない。ただ、この数字は競合他社と単純比較すると誤解を招きそうだ。内容にそれぞれ違いがあるとみられる。

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