日立システムズとトレンドマイクロは、12月2日、京葉銀行が「Trend Micro Safe Lock」(以下、TMSL)を導入したと発表した。
TMSLは、トレンドマイクロのウイルス対策ソフトで、導入およびシステム構築は日立システムズが対応した。同製品は、予め許可された特定アプリケーションだけを動作可能にするロックダウン型のウイルス対策ソフトで、不正プログラムの侵入・実行を防止する。
京葉銀行は、勘定系業務を処理する端末の刷新を進めており、新たに仮想デスクトップ方式で利用できるようにした。また、同行の情報系、勘定系のシステムはインターネットから切り離されたクローズドな環境となっている。しかし同行では、より安全なシステム環境構築を目指し、千葉県内118カ所の店舗および拠点における約400台の勘定系端末への不正プログラム対策として、TMSLの導入を決定した。
TMSLは、パターンファイルが不要のため(エージェントの事前検索や管理コンソールの代理ウイルス検索を利用する場合は、パターンファイルが必要)、パターンファイルの読み込みやウイルス検索によるシステムパフォーマンスの低下がない。また、パターンファイルを更新する際の動作検証を行う必要もないため、勘定系端末など安定稼働が重視される端末などの保護に有効と判断された。
また京葉銀行では、TMSLの集中管理機能を高く評価している。この機能は、管理者がブロックイベントログなどの情報を管理画面で一括して確認するもの。予め許可したアプリケーション以外の実行ファイルに対する起動制御の結果や、当該ファイル情報を確認でき、集中管理サーバで当該ファイルに対するウイルス検索を行った結果も確認できる。統合監視システムに集約し監視することで、万が一勘定系端末で不正プログラムが実行された際にも素早い検知と迅速な対応を実施できる。