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イタリアの改憲国民投票「反対派圧勝」--トランプ現象の行方と世界経済

ZDNet Japan Staff

2016-12-05 12:56

今日のポイント

  1. 11月の米雇用統計は良好。月内の米利上げの確率が高まった。中国の景況も改善。世界経済の回復色が強まりつつある
  2. 世界の政治不安は高まっている。12月4日実施のイタリア国民投票が最初の関門。大勢は今日の昼にも判明する可能性がある
  3. 来年にかけて、欧州各地で、選挙が行われるたびに、反移民・反EUを掲げる極右・極左勢力が拡大する可能性がある

 これら3点について楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

米11月の失業率は4.6%と、10月よりも0.3%低下

 先週末、米労働省が発表した11月の雇用統計は良好な内容だった。完全失業率は4.6%と、9年ぶりの水準に低下した。非農業部門の雇用者数は、前月比17万8000人の増加で、事前の市場予想(18万人増)とほぼ同じで、雇用が順調に拡大していることが示された。平均時給は25.89ドルと前年比2.5%増加しており、好調と言える。

 FRB(中央銀行)は、FF金利を現行の0.25~0.5%から、0.5~0.75%へ0.25%引き上げることが予想される。

 FRBは市場との対話の中で、金融政策の変更を事前に織り込ませることを目指している。イエレン議長は、近く利上げが行われることを示唆しており、利上げがあっても、既に金融市場で織り込み済みと考えられる。利上げ直後に、すぐに波乱はないと思われる。

中国の景気も持ち直し

 中国国家統計局が1日発表した11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.7で、前月から0.5ポイント上昇し、2014年7月以来の高水準となった。

 中国政府は、今年に入ってからインフラ投資を増額している模様で、その効果から、中国の景気も持ち直している。GDP規模で世界トップの米国と、2位の中国の景気がそろって回復しつつあることから、世界景気の回復見通しは強まっていると言える。

世界景気は改善しているものの、世界の政治不安は高まっている

 今の投資環境を端的に述べると、「世界経済は改善、世界の政治不安は拡大」となる。世界に拡大したポピュリズム(大衆迎合主義)は、とどまるところを知らない。世界各国に、過激発言で大衆の人気を集める「…版ドナルド・トランプ」が現れている。

 フィリピンのドゥテルテ大統領は過激発言で有名になり、「フィリピン版ドナルド・トランプ」と言われる。昨年6月に、過激な演説で英国のEU離脱を可決に導いたボリス・ジョンソン氏(現外務大臣)は「英国版ドナルド・トランプ」と言われる。

 フランスでは、急速に勢力を拡大している極右勢力「国民戦線」マリーヌ・ル・ペン氏が、反EUの過激発言で知られ、「フランス版ドナルド・トランプ」と言われる。イタリアでも、スペインでも、ドイツでも、過激発言の極右または極左勢力のリーダーが勢力を拡大している。欧州の極右・極左勢力は、反移民・反EUを主張して大衆の喝采を受けている。政権を取るまでに成長すると、EU崩壊の危機が拡大する。

 韓国では、2018年2月の任期満了前に辞任する意向を表明した朴(パク)大統領の、後任争いが早くも始まっている。ここで、過激な発言から「韓国版トランプ」と呼ばれる城南市の李在明(イ・ジェミョン)市長が、反政府運動の追い風に乗って、急速に支持を拡大している。激しい言葉で相手を罵倒し、大衆から喝采を浴びる手法は、ドナルド・トランプ氏と同じだ。

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