2社の技術を利用したハイブリッドクラウド導入顧客の例も紹介された。
約5万の顧客を抱える保険企業はデータセンターのキャパシティ問題を解決するにあたってAzureを導入、HC 250 CPSを利用してプライベートクラウドを構築し、アプリケーションやデータをパブリッククラウドとプライベートクラウドの間で移行できるようにしたほか、拡張性も得られるようになったという。
Microsoft ExchengeやMicrosoft Lyncといったサービスなどを利用するテレコムメンテナンス企業は、HPEインフラ上でAzureを動かすハイブリッドクラウドを構築、総所有コスト(TCO)は30%削減、システムの生産性は倍増したという。
両氏は今後の計画も披露した。HPEのシステム上ですでにAzureの機能などを集めたAzure Packを統合しているが、この後継となる「Azure Stack」の統合も進める。
Azure Stack
パブリッククラウドのAzureの機能をオンプレミスで稼働させられるようにするAzure Stackは「Azure Packの良いところはそのままに、次のレベルの機能を提供する」とGuthrie氏は説明。企業は自社データセンター内でAzureを容易に動かすことができ、パブリッククラウドとプライベートクラウドの間で一貫性のある開発、実装、管理が可能になるという。「AzureのIaaSとPaaSを利用してアプリを構築し、HPEインフラを含めどこにでも実装できる」(Guthrie氏)
ソリューション提供に加えて、イノベーションセンターをMicrosoftの本社のあるシアトルに開設することを発表した。HPEとMicrosoftの両社の技術者からハイブリッドクラウド分野の最新技術やアドバイスを受けられるもので、今後欧州をはじめ世界に拡大させていく。
HPEは会期中、HPE Enterprise Servicesの下でパブリッククラウドの設計、実装、デリバリー、運用管理サポートサービス「HPE Managed Services for Microsoft Azure」を提供することも発表している。