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日本株展望

原油価格の上昇はいつまで続くのか

ZDNet Japan Staff

2016-12-06 10:37

今日のポイント

  1. OPEC減産合意を受けてWTI原油先物は1バレル50ドル台に乗せた。原油上昇は、今のところ、日本株にも世界の株式にもプラス
  2. OPEC合意は守られない可能性が高い。来年も供給増加は続く。原油は目先反落の可能性も。ただし、来年は世界景気回復を受けて、需要が順調に拡大するので、原油急落はないと予想
  3. 4日実施のイタリア国民投票では改憲提案が否決され、レンツィ首相が辞任を表明。改憲否決を訴えてきた反EU勢力「五つ星運動」の勢力拡大が続く見込み。改憲否決は事前の市場予想通りで、金融市場に大きなショックとなっていないが、今後イタリアの政局が不安定になることには注意が必要。4日実施のオーストリア大統領選では、移民排斥を唱える極右候補が敗退

 これら3点について楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

原油先物の反発が続いていることは、世界景気に追い風

 11月末のOPEC(石油輸出国機構)総会で、原油減産で合意できたことを好感し、原油価格が上昇している。事前の市場予想では、サウジアラビアとイランが減産枠で合意できず、合意は見送られるというものだった。予想外の減産合意のニュースを受けて、原油は上昇した。さてこの原油上昇はいつまで続くのだろうか?

 OPECの減産合意は、過去には守られたためしがない。今回の減産合意も守られない可能性が高いと思われる。したがって、原油価格は上値が重いと考えられる。ただし、世界景気の回復を受けて、世界需要が順調に拡大すると見られている。

 したがって、来年は、原油価格は大きく下げることも、大きく上げることもなく、一定のレンジで推移するだろう。WTI原油先物で、1バレル45ドル~60ドルの範囲で推移すると予想される。

 日本は、長い目で見れば、資源安の恩恵を受ける国だが、短期的には、原油急落で大きなダメージを受けた。前期(2016年3月期)の企業業績は、資源安の影響で、大きく下ぶれした。資源権益の減損、資源の高値在庫の評価損に加え、資源国でのビジネス悪化が、下ぶれ要因となった。

 世界全体の景気にとっても同じだった。原油急落が、産油国の景気を悪化させるのは当然だが、原油の輸入国も、逆原油ショックでダメージを受けた。2015年、産油国が世界中の株を売りまくったことも記憶に新しいところだ。原油下落によって収入が目減りするのを、保有する金融商品の売却で補おうとしたためだ。産油国の売りで世界の株安がさらに加速し、世界景気の悪化につながった。

 今年に入って原油が反発していることは、世界経済にとっても、世界の株式市場にとってもプラスに働いている。今期(2017年3月期)は、原油価格の反発により、資源関連株の業績が急回復することが、日本の企業業績を牽引する。

 原油価格が上昇しすぎると、今度はコストアップによるマイナスが日本経済に及ぶが、1バレル50~60ドル辺りは資源関連株の業績が改善し、かつ、日本経済全体にとって大きなコストアップ要因とならない居心地の良い水準と考えられる。

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