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日本株展望

注目されるロシア市場と関連投資

ZDNet Japan Staff

2016-12-09 14:05

今日のポイント

  1. 原油相場の回復とTrump新大統領の誕生を背景とする政治経済面での優位期待でロシア株が堅調展開。ロシア株式の年初来上昇率は円換算で約3割と日本株より優勢
  2. ロシアの個別銘柄投資には流動性とコストの問題が伴う。投資コストを抑制しながら手軽に分散投資したいなら、ロシア株式連動型ETF(ドル建てと円建ての上場投信)に注目
  3. 日本の景気、企業業績の改善を映し、日経平均は2017年前半に2万円を付けると予想しているが、12月後半はいったん上値が重くなると見ている

 これら3点について楽天証券経済研究所シニアグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

ロシア市場は原油相場回復とトランプ当選を好感

 ロシア株式の堅調が注目されている。代表的な株式指数であるMICEX指数(ルーブル建て)の年初来騰落率はプラス22.7%で、米国株(S&P500指数のプラス9.7%)や日本株(TOPIXのマイナス2.2%)より優勢となっている。また、通貨ルーブルの対円相場は年初来プラス9.1%と堅調で、円換算したロシア株式の年初来上昇率は3割強で推移している。

 2016年初めまでのロシア経済は、ウクライナ問題をめぐる欧米諸国からの経済制裁の影響に原油相場の下落トレンドが重なり、厳しい財政状況に追い込まれていた。ところが、原油相場が2月に底入れしたのを契機にロシア株式も回復に転じ、米大統領選挙でのTrump氏勝利を好感して株価は一段と堅調になった(図表1)。

 Putin大統領とTrump次期米大統領は「波長があう」とされ、大統領選挙中にエールを交換する場面もあった。新年に米露関係が改善に向かうことが日露関係進展を後押しするとの期待も出ている。

図表1:原油相場とロシア株式の推移

(出所)Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(12月7日)
(出所)Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(12月7日)

ロシア株ETF(上場投信)でみる好パフォーマンス

 ロシアの名目GDPは約1.33兆ドルと世界11位の韓国に続き12位。13位のオーストラリアよりやや大きい経済規模だ。実質成長率は、2015年こそ前年比マイナス3.7%と落ち込んだが、16年はマイナス0.8%、17年はプラス1.1%に持ち直しが見込まれている(IMF調査・予測)。国家財政と企業業績が資源市況の変動から受ける影響は大きく、2016年2月までは株価も通貨ルーブルも低迷したが、原油相場の底入れを機に回復トレンドをたどってきた。

 こうしたロシア株式の回復トレンドをとらえる投資ツールとしては、市場指数連動型ETF(上場投信)を活用する方法がある。米国(NYSE)に上場されているドル建てETF「iShares MSCI Russia Capped ETF」(シンボル:ERUS)、東証に上場されている円建てETF「Next FundロシアRTS指数連動型ETF」(コード:1324)などがその一例だ(図表2)。

 OPEC(石油輸出国機構)総会が11月末に減産合意に至ったことによる原油相場回復とTrump新政権下での対露政策緩和を見込むなら、ETFを活用し手軽に分散投資できる。

図表2:ロシア株式ETF(ドル建て/円建て)の価格推移


(注1)ロシア株式ETF(ドル建て/NYSE上場)=iシェアーズMSCIロシアキャップトETF(ティッカー:ERUS)
(注2)ロシア株式ETF(円建て/東証上場)=NFロシア株式RTS連動型ETF(東証コード:1324)
(出所)Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(12月7日)

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