この時点で、為替前提を大幅に円高方向に見直したにもかかわらず、最終利益が4.6%の増益予想となっていることに注目していただきたい。大幅な円高が進んだ割には、日本の企業業績は底堅いといえる。中身を見ると、日本企業が資源安ショックから立ち直り、逆に資源安メリットを享受するようになったことが最終利益を押し上げていることがわかるだろう。
11~12月に急激な円安が進んだことで、ここからは企業業績の上方修正が増えてくると考えられる。12月12日には一時、1ドル116.13円をつけている。米国や中国の景気回復と円安の進行が下期の日本企業の業績上方修正要因となりそうだ。
日経平均の年足がようやくプラスに
12月12日の日経平均は前日比158円高の1万9155円となった。今年初めて、2015年末の水準1万9033円を上回った。世界景気の回復を受けて、日経平均で見て5年連続プラスとなる可能性が出てきた。
日経平均年末値と年間騰落率:2008~2016年(2016年は12月12日まで)

(注:日経QUICKより楽天証券経済研究所が作成)
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