HPE Discover

ITとOTの融合を支える--HPEが差別化を図るエッジコンピューティング - (page 2)

末岡洋子

2016-12-15 07:30

ITとOTの融合を支えるインテリジェントエッジ

 3)は、2016年6月にラスベガスで開かれたHPE Discoverで発表した「Edgeline EL 1000」を率いるバイスプレジデント兼サーバ/IoTシステム部門ゼネラルマネージャーのTom Bradicich氏が説明した。Edgeline EL 1000およびEL4000はIntel Xeonを最大64コア搭載、GPUも搭載し、最大16Tバイトのストレージを持つシステムだ。

 「エッジにインテリジェンスを持たせることで、帯域の使用を削減し、遅延なくすぐに洞察を得られ、さらにはデータが移動しないので安全性も高い」とBradicich氏はメリットを語る。

 パワフルになったエッジを活用するIoTソリューションを展開しているのが、PTC(Parametric Technology Corporation)だ。ここでは実際の製造現場(アセンブリライン)を設営して同社の製造業向けソリューションを見せた。センサ、制御システムなどがあり、毎秒800データポイントを生成するものだ。

 これをEdgeline EL 1000が支えており、リアルタイムの情報を収集して活用することで、継続的に工場のオペレーションを改善できるという。PTCはプラントマネージャー、工場のオペレーター、メンテナンスエンジニアと役割に応じたダッシュボードを提供しており、ITとOTの両方のデータソースから自分の受け持つ資産の稼働状況などが分かる。

 空気圧系統のバルブを開いて意図的にエラーを出したところ、センサが異常を検出し、管理画面でもステータスがエラーとなった。システムは担当者に自動的に警告を送り、さらには機械学習を利用してこの異常の修正に要する時間も示した。メンテナンスエンジニアはiPadを用いて、ARを使って指示通りに修正作業をするが、これも全てEdgeline EL 1000が支える。

メンテナンスエンジニアの画面。エラーを検知して、エラー箇所を知らせ、修理に要する予言(画面右下)も表示されている。
メンテナンスエンジニアの画面。エラーを検知して、エラー箇所を知らせ、修理に要する予言(画面右下)も表示されている。
エンジニアがARを使って修正作業をする
エンジニアがARを使って修正作業をする

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