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ドローンの目視外飛行を可能にする運行管理システムとは - (page 3)

飯田樹 山田竜司 (編集部)

2017-01-25 07:00

--この先、どのようなプロセスでUTMの実用化を目指す予定か。

Kegelaers氏 2017~2018年は実証の段階です。個別の機能を切り出して顧客に提供することはありますが、UTMの完全な実用化は2019年くらいになるでしょう。現時点では、今のシステムをより良くしていくことに力を入れています。また、ドローンはすべての国で同じ問題が同時多発的に起きています。そこで自分たちのプレゼンスを高めるために、セールスにも力を入れています。

神原氏 日本においては、配送や警備、災害対応が成り立たないと、今後もドローン市場は測量や農業など目視内に留まってしまいます。UTMをそれを成り立たせる土台にしたいと考えています。市場としては、UniflyはEUにフォーカスすると決めているので、その知見を生かしながら、テラドローンはアジア太平洋地域にフォーカスする予定です。東南アジアのいくつかの国とは、すでに土木測量の周辺事業で動いています。

 産業化はすでにドローンが使われている日本やオーストラリアが先だと考えていますが、ドローンが使われていなかったアジアの地域にも可能性があります。アフリカの携帯電話が2Gから直接スマホに移行した現象と同様、航空側の整備が進んでいなかった地域がUTMを導入することで、ドローンを含めた空の道を構築することに先行投資する可能性もあるからです。

 わたしたちの事業ではありませんが、アフリカではドローンによるデリバリが始まっている地域もあります。血液や医薬品を運ぶのに、これまではバイクで6日間かけて行っていたところを、ドローンなら同じコストで2時間で運ぶことができるのです。アジアの状況はリサーチ中ですが、例えば測量にはニーズがあるはずです。道路を作るために、1キロ×500キロというような規模の測量をするのは、人間なら何週間もかかりますが、ドローンを使えば2〜3日で可能になります。

--今後のビジョンは。

Kegelaers氏 UTMのソフトウェアサプライヤーとして、1位になることです。他社よりも2年ほど先駆してUTMの事業を考えており、パートナーとなる会社からもテクノロジを評価されているため、テクノロジ面では優位を築けているとは思います。ただ、制度は各機関と作る必要があります。

 ドローンビジネスは伸びると言われていますが、その収益的な伸びを支えるのはUTMなので、ドローン全体の成長を手助けする事業にしていきたいです。ヨーロッパのほぼ全ての国の航空管制プロバイダとは、パイロット版が動き出している状態で、システムプロバイダとも一緒に動いていく契約をしています。

神原氏 将来的には、有人機と無人機の飛行区域が被ることが予想されるので、それを見越してUTMの設計をすべきだと考えています。ドローンが落ちないことをどう担保するのか、万が一落ちたらどうするのかを解決できるのはUTMです。ドローンという産業自体は黎明期なので、マネタイズは模索中ですが、システム自体がインフラとして必要になると信じています。


東急コミュニティーが静岡県袋井市の小笠山総合運動公園内エコパスタジアムの管理業務で、ドローンを活用した空撮システムを導入

 また、具体的な取り組みとして、静岡県袋井市の小笠山総合運動公園内エコパスタジアムの管理業務で、ドローンを活用した空撮システムの導入を東急コミュニティーと進めました。

 これは、スタジアム屋根部分の点検目視作業をドローンで行うことで、広範囲の点検作業を、詳細かつ安全に実現するものです。UTMを利用したドローンのルート設計や、ポイントごとの撮影とシステム上での画像の確認ができるようにしています。こういったUTMを活用したサービスについては、今後も大手の企業と一緒に実証を重ね、1年以内に一般向けにローンチする予定です。

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