トップインタビュー

ペイメントの未来はソフトウェア--仏オベルチュールCEO - (page 3)

松下康之

2016-12-15 07:30

ZDNet 日本市場での戦略はどのようなものでしょう。

Lamouche OTはこれまで日本市場には少しだけ消極的でした。日本は非常に技術志向が強く、サポートも必要です。ローカルな企業や仕様も多く存在します。ですが、これからは日本法人代表に根津もいますし、有能な人材も集まってきましたのでもっと日本市場にコミットしていく予定です。

ZDNet OTにとってのチャレンジとはなんですか?

Lamouche OTにとってのチャレンジは、新しいものが出てきた時に正しく選択し、採用していくということです。例えば、ワレットの製品や実装は数え切れないぐらいあります。その中でどのような技術を選択するのかは非常に重要ですし、また困難なことなのです。われわれは全てに等しくリソースを割り当てて、研究、開発するわけにはいきません。その選択がチャレンジと言えばチャレンジでしょうね。

ZDNet 最後になりますが、現在、バズワードになっているブロックチェーンの技術についてはどのように考えていますか?

OT社と協業するペイメント関連企業。JCBのアイコンが確認できる
OT社と協業するペイメント関連企業。JCBのアイコンが確認できる

Lamouche ブロックチェーンに関して言えば、社内でも研究はずっと続けていますし、非常に興味深い技術だと思います。ただ実際にはまだユースケースとして現実のビジネスの中で使い続けるには未熟と言えます。ブロックチェーンで実装された仮想通貨の相場も非常に激しく動いていますので、ビジネスというよりも……。

ZDNet ラスベガスのようなギャンブルに近いですか(笑)。

Lamouche そう言ってもいいかもしれません(笑)。(終了)

 カンファレンス中の打ち合わせの合間に時間を使ってのインタビューだったが、どんな質問にも真面目に対応してくれた。日本ではまだ露出が少なく日本市場での存在感を示したいとのことだが、日本語のウェブサイトも近々公開される予定なので、これからも注目していきたい。ちなみに会社名のサブタイトルにある「The M Company」のMはMobileの略だそうで、これからのモバイルオリエントな社会を先取りしている表記といえるだろう。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  2. セキュリティ

    マンガでわかる脆弱性“診断”と脆弱性“管理”の違い--セキュリティ体制の強化に脆弱性管理ツールの活用

  3. セキュリティ

    クラウドセキュリティ管理導入による投資収益率(ROI)は264%--米フォレスター調査レポート

  4. クラウドコンピューティング

    生成 AI リスクにも対応、調査から考察する Web ブラウザを主体としたゼロトラストセキュリティ

  5. セキュリティ

    情報セキュリティに対する懸念を解消、「ISMS認証」取得の検討から審査当日までのTo Doリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]