ZDNet 日本市場での戦略はどのようなものでしょう。
Lamouche OTはこれまで日本市場には少しだけ消極的でした。日本は非常に技術志向が強く、サポートも必要です。ローカルな企業や仕様も多く存在します。ですが、これからは日本法人代表に根津もいますし、有能な人材も集まってきましたのでもっと日本市場にコミットしていく予定です。
ZDNet OTにとってのチャレンジとはなんですか?
Lamouche OTにとってのチャレンジは、新しいものが出てきた時に正しく選択し、採用していくということです。例えば、ワレットの製品や実装は数え切れないぐらいあります。その中でどのような技術を選択するのかは非常に重要ですし、また困難なことなのです。われわれは全てに等しくリソースを割り当てて、研究、開発するわけにはいきません。その選択がチャレンジと言えばチャレンジでしょうね。
ZDNet 最後になりますが、現在、バズワードになっているブロックチェーンの技術についてはどのように考えていますか?
OT社と協業するペイメント関連企業。JCBのアイコンが確認できる
Lamouche ブロックチェーンに関して言えば、社内でも研究はずっと続けていますし、非常に興味深い技術だと思います。ただ実際にはまだユースケースとして現実のビジネスの中で使い続けるには未熟と言えます。ブロックチェーンで実装された仮想通貨の相場も非常に激しく動いていますので、ビジネスというよりも……。
ZDNet ラスベガスのようなギャンブルに近いですか(笑)。
Lamouche そう言ってもいいかもしれません(笑)。(終了)
カンファレンス中の打ち合わせの合間に時間を使ってのインタビューだったが、どんな質問にも真面目に対応してくれた。日本ではまだ露出が少なく日本市場での存在感を示したいとのことだが、日本語のウェブサイトも近々公開される予定なので、これからも注目していきたい。ちなみに会社名のサブタイトルにある「The M Company」のMはMobileの略だそうで、これからのモバイルオリエントな社会を先取りしている表記といえるだろう。