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日本株展望

米国のダウ平均に上値余地はあるか

ZDNet Japan Staff

2016-12-16 10:56

今日のポイント

  1. ダウ平均は大統領選挙後に最高値を17回更新。「円換算ダウ平均」は日経平均の強気相場入りを支えている。14日のFOMCは、2017年の米金利上昇トレンドを再確認
  2. 米国では第3四半期(7~9月期)決算で企業業績のリセッションに終止符が打たれた。新年は資源市況回復、長短金利差拡大、資本財需要増などを反映する増益か
  3. ダウ平均の業績(EPSの前年比伸び)予想では、2016年の微減益から2017年は12.2%の増益へ。新年の米国株は、金利上昇の影響をこなしつつ「業績相場」へ移行する可能性

 これら3点について楽天証券経済研究所シニアグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

グレートローテーションが主導する日米株式の堅調

 米ダウ平均は12月13日まで7日続伸となり、大統領選挙(11月8日)後の最高値更新は17回に。12月14日は米連邦公開市場委員会(FOMC)では追加利上げが決定され、委員会メンバーが「17年の利上げ回数予想(平均)を2回から3回へ上方修正した」ことが上値を抑える動きとなった。

 米国を中心に世界の景況感が改善するなか、トランプ次期大統領の大規模リフレ策への期待は根強く、スピード調整を経ながらも「グレートローテーション(Great Rotation)」と呼ばれる「債券から株式への資金移動」の流れは当面続く可能性がある。

 日米金利差拡大がドル円の上昇(円安)につながり、日本株の堅調要因となっており、世界景況感の改善とともに海外勢(外国人投資家)の日本株に対する買い越し姿勢を支えている。なお、日経平均との相関性が高い「円換算ダウ平均」は約232万円と最高値を更新。日経平均の強気相場をリードしているようにみえる(図表1)。

図表1:日経平均とダウ平均(円換算)の推移

図表1:日経平均とダウ平均(円換算)の推移
(出所)Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(12月14日)

米国株価に上値余地はどの程度あるのか

 上述の通り、米国株と為替の動向が日本株に与える影響は大きいと言える。そこで、米国の企業業績見通しから米国株の行方を占ってみたい。

 S&P500指数全体の第3四半期(7~9月期)決算では、指数ベースの1株あたり利益(EPS)が前年同期比プラス3.3%となり、2015年第1四半期(1~3月期)以来6四半期ぶりの増益となった。四半期では「企業業績のリセッション(景気後退)」に終止符が打たれたことになる。

 業績改善の主因としては、資源市況の戻りによるエネルギー・素材セクターの業績底入れが挙げられる。暦年では、2016年が前年比マイナス0.2%と微減益が予想されているのに対し、2017年は同プラス12.2%の増益が見込まれている(市場予想平均)。

 ダウ平均ベースの業績動向でみると、2016年が前年比0.1%の微増益に留まるのに対し、2017年は同11.5%の増益、2018年は同10.1%の増益が見込まれている(図表2/市場予想平均)。直近のダウ平均値を2016年予想EPSで割り込んだ予想株価収益率(PER)は約18.1倍だが、2017年予想EPSで割り込んだ予想PERは16.2倍に低下する。

 2017年予想EPSにPER18倍をかけると、2017年を視野に入れたダウ平均の上値目途として2万1933ドル(=1218.51×18)程度が視野に入ってくる。トランプ政権による経済政策やその期待で米景気と業績が押し上げられるなら、新年の米国株式が「業績相場入り」を色濃くする可能性が高まると考えられる。

図表2:ダウ平均と業績動向(実績と予想)

図表2:ダウ平均と業績動向(実績と予想)
(注)ダウ平均ベースのEPS(1株あたり利益)の実績と市場予想は、Bloombergの調査及び集計平均
(出所)Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(12月14日)

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