Salesforce.comは米国時間12月15日、買収したKruxのデータ管理プラットフォームをベースとして刷新された機能などについて発表した。
Kruxのプラットフォームを「Salesforce Marketing Cloud」に組み込むことで、マーケティング担当者はマーケティングキャンペーンをより細かく調整し、パーソナライズできるようになる。同時に、新たな市場を見つけ出すためのツールも提供する。
具体的には、Kruxは3つの革新をSalesforceにもたらす。1つ目はクロスチャネルの広告配信管理の改善、2つ目はデジタル広告キャンペーンへのSalesforceのデータの統合、3つ目は最新のダッシュボード「Einstein Journey Insights」だ。これにより、マーケティング担当者はより洗練された新しい方法で顧客のセグメント化とターゲテイングができるようになるという。
これまでのデータ管理プラットフォームは、ウェブクッキーの収集と配信プラットフォームとして構築され、クッキーとオーディエンスセグメントを関連づけていた。これに対し、Kruxは「人にフォーカスしている」ことから、マルチデバイス環境により適しているとSalesforceでデータと分析担当バイスプレジデントを務めるLeslie Fine氏は米ZDNetに対して述べた。「デバイスとインタラクションの中心となるのは、コンシューマーだ」と説明する。
Kruxは、コンシューマーが実際にエンゲージする広告をテスト、測定するマーケティング担当者に代わって、最適な広告の頻度などを計算してくれる。
また、「Service Cloud」や「Commerce Cloud」からのデータなど、Salesforce内にあるすべてのデータを引き出すことで、顧客とのインタラクションをさらに改善できる。
さらにマーケティング担当者は、最新のEinstein Journey Insightsを利用して、膨大なデータポイントの分析することで、コンバージョンにあたって最も効率の良い方法を探ることができる。
またKruxは、顧客をさまざまなクラスタにセグメント化することで、Salesforceのユーザーがこれまで把握していなかった可能性のある新しい市場セグメントを見出すのに役立つ。例えば、アウトドアライフスタイルの店舗が、ウェブサイトの訪問者をセグメントし、女性とフィットネス好きの両方を見出し、サイトへの訪問を促しているものは何かを発見できる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。