Microsoftは2016年12月第2週、深センで開催された「WinHEC 2016」で、2017年春に予定されている「Windows 10 Creators Update」で、「IoT Core」エディションに「Cortana」が追加されることを明らかにした。
同社はさらに、同カンファレンスの別のセッションで、Cortana以外にも機能が追加されると説明している。
以下に示すのは、「Windows 10 IoT: Build trusted, easy-to-manage and interoperable devices」と題したプレゼンテーションで使われた発表資料の1枚で、Creators Updateで導入されるその他の機能をリストアップしたものだ。
提供:Microsoft
Creators Updateでは、他のエディションに追加されるいくつかの機能に似た機能(完全に同じものかどうかは不明)が、Windows 10のIoT版にも追加されるようだ。
Windows 10 IoT Coreには、セキュリティ機能の「Device Guard」や、Microsoftアカウントログインサポート、デバイス管理機能や電源管理API、Wi-Fi Directのサポートなどが導入される。
担当者はWinHECのセッションで、Windows 10 IoTの各バージョンが、どのような「モノ」で動作するかを説明した。
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Windows 10 IoT Coreは、スマートデバイス用のOSだ。「Windows 10 IoT Enterprise」と「Windows 10 IoT Mobile」は、「産業用デバイス」で動作する。ファームウェアを持つセンサーやその他の(低スペックな)「モノ」は、その上でWindows 10を実行することはできないものの、Windowsと連携させることはできる。また「Windows Server 2016」にも、デジタル監視デバイスや通信事業者用デバイスなどの、高いコンピューティング能力を持つデバイスでの使用を前提とした、IoT向け製品のバージョンが存在している。
Windows 10 IoT Enterpriseは、Windows 10 EnterpriseのOEM版だ。このOSは、産業用PCや、グラフィック処理が必要なデジタルデジタルサイネージ、強力なエッジゲートウェイなどの、UIが必要な専用デバイス向けに作られている。
Windows IoT Mobileは、倉庫の管理ルームや小売店などで使われる、業務用の携帯デバイス向けだ。このバージョンでは、Windows 10のシェルが利用でき、UWPアプリが動作する。
Windows 10 IoT CoreはIntelやARMのプロセッサを搭載した、サイズが小さいOSを必要とするデバイスで動作する。Windows 10 IoT Coreはユーザーインターフェースを備えていないデバイスでも動作するが、Cortanaを使用するにはディスプレイが必要だ。Windows 10 IoT Coreが動作するデバイスの例としては、スマート冷蔵庫やスマート温度計、ユーザーインターフェースを持たないゲートウェイなどが挙げられている。
Microsoftは、Windows 10 Creators Updateを2017年3月に出荷することを目標にしていると思われる。MicrosoftがWindows 10 IoTの各バージョンをCreators Updateにアップデートするのは、PC版やモバイル版向けがリリースされた数カ月後になる可能性が高い。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。