短期的には日経平均は過熱
今期(2017年3月期)の日本の企業業績見通しは、上半期は急激に進んだ円高の影響で、下方修正が優勢だった。ところが下半期は、急激に進んだ円安の影響、米国・中国の景気が持ち直している影響から、上方修正が優勢になると考えられる。
日本株の投資環境は、現時点で、需給もファンダメンタルズも良好といえる。ただし、短期的には、日経平均の上昇ピッチが早すぎて、テクニカルに過熱感が出ていることが気になる。
東証1部の騰落レシオ(25日移動平均):2012年1月~2016年12月16日

(日経QUICKより楽天証券経済研究所が作成)
騰落レシオ(25日移動平均)が150に近づくと、短期的な過熱感が意識され反落することが多かったことがわかる。12月16日には、156に達している。13週移動平均線からの情報乖離率が10%に達していることも、短期的な上昇ピッチがやや速すぎるためと考えられる。
今週、外国人はクリスマス休暇に入る。例年だと、外国人の売買手口が減る週に入る。例年通りならば、今週は外国人の手口が減少し、日経平均は上昇一服となる。
ただ、少しでも下がると、買い遅れている日本銀行などのETF買いが出る可能性もあり、深押しはないと考えられる。
過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。