ネオスでは、今後、国内における販売を強化。BtoC向けのサイトに向けた提案だけでなく、BtoB用途でも提案していく。既に自動車メーカーの部品発注システムにおいて、パフォーマンス改善のためにARGOSを採用している例もあるという。
「今後は、急成長している動画のオンデマンドサービスや、コンバージョンが求められるサイトでの品質向上などでの採用が見込まれる。インターネットの銀行、証券、生命保険といった金融分野各社の利用も想定している。さらに、業務システムのアップデート時のパフォーマンス改善などに利用できるだろう」(ネオスの宮澤プロジェクトリーダー)とする。
ECサイトでは、表示速度が0.1秒遅くなると、売り上げが1%減少するといったデータや、ページ読み込み時間が1秒増加するとページビューが11%減少。ページの表示に3秒以上かかった場合には40%のユーザーがそのページを見るのをやめてしまうというデータもある。
表示速度を重視する企業や、こうした改善を提案するシステムインテグレーターやクラウドサービス事業者の導入も見込まれる。
また、もともとはLINEのパフォーマンス監視用途に開発された経緯からも分かるように、ウェブサイトのパフォーマンス性能の監視、評価だけでなく、アプリの性能監視や評価が可能である点も特徴の1つ。「日本においては、サイトでの監視、分析での利用が多いが、今後は、アプリを監視、分析できる点も訴求していきたい」(ネオスの笹井リーダー)と語る。
現在、国内では約30社が利用しているというが、これを100社にまで拡大する計画だ。
ARGOSは、クラウド型とクライアント型で提供。クラウド型の価格は、月額8万円から(1時間のうち20分間の計測が可能)。計測用のクライアント端末も提供する。
スマートフォンを用いてリアルタイムで計測を行う様子