編集部からのお知らせ
新着記事まとめ:アジャイル開発が支えるDX
新しい働き方の関連記事はこちら
Fintechの正体

FinTechの法整備が進み、実行フェーズに移った2016年 - (page 3)

瀧 俊雄

2016-12-28 07:00

 FinTechの話題では、必ずブロックチェーンの話が持ち上がりますが、ブロックチェーンをFinTechの新しいテーマとしてとらえる時代は過ぎたのではないかと考えています。ブロックチェーンは例えれば「クラウド」のようなレイヤの基礎技術の1つであり、それによって金融が良くなるという話ではありません。

 一方、フィンテックはアプリケーションレイヤの話がほとんどで、金融機関だけが取り組むのでは難しい部分を、ベンチャーが参入することで、盛り上げてきた状況です。基礎技術の話とアプリケーションレイヤの話を一緒にするのは良くないのではないかと考えています。

 ブロックチェーン自体は技術としての実証フェーズを迎えていて、いろいろな実験が行われています。FinTechに入っていたことの使命を果たしたので、今後はブロックチェーンもFinTechと同じくらい、1つの大きなテーマとして見たほうが良いのではないでしょうか。

 ここで、今年の2月に2016年の予測として出した7つの項目 を振り返って答え合わせをしてみましょう。私は2016年以降の政策的なトピックとして、以下が議論されていくと予想しました。

  1. 銀行によるFinTech企業への出資
  2. 携帯電話番号を利用した送金サービス
  3. ブロックチェーン技術に関する検討
  4. 銀行システムのオープンAPIの検討作業部会
  5. 銀行と利用者の間の「中間的業者」への制度整備
  6. キャッシュアウトサービス
  7. ビットコインにおけるマネーロンダリング規制・利用者保護
 

 まず、(1)の「銀行によるFinTech企業への出資」は政策として通りました。(3)「ブロックチェーン技術に関する検討」と(4)「銀行システムのオープンAPIの検討作業部会」については、全銀協の研究会が立ち上がったことが該当します。(5)は前半でお話したとおり、ワーキンググループが動いています。(6)と(7)も法律に盛り込まれました。

 (7)については、日本で取引所を開きたい場合には、規制が発生するようになり、マウントゴックスのようなことが起きないように担保しています。基本的にはほぼ制度に取り込まれており、(3)、(4)、(5)については議論が続いている状態になったと言えるでしょう。

 次回は、2017年以降の予測をお届けします。

この記事はマネーフォワードの 瀧 俊雄氏が語った内容をZDNet Japan編集部が再構成している

瀧 俊雄
取締役 兼 Fintech研究所長
1981年東京都生まれ。 慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村證券入社。野村資本市場研究所にて、家計行動、年金制度、金融機関ビジネスモデル等の研究業務に従事。スタンフォード大学経営大学院、野村ホールディングスの企画部門を経て、2012年よりマネーフォワードの設立に参画。自動家計簿サービス「マネーフォワード」と、会計や給与計算、請求書発行、経費精算などのビジネス向けクラウドサービス「MFクラウド」シリーズを展開している。経済産業省「産業・金融・IT融合に関する研究会」に参加。金融庁「フィンテック・ベンチャーに関する有識者会議」メンバー。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]