HPEがDockerと連携
2016年はHPEとDockerの動きが目立ったが、6月にはこの2社が戦略的な協力関係を結んで「Docker Ready」サーバを提供すると発表した。これらのサーバには、Dockerによる年中無休24時間体制のDockerサポートが付属しており、最初からDockerコンテナを作成するためのDocker Engineが搭載されている。この協力関係は「Docker Datacenter」や、その他のHPE製品にも拡大される見込みだ。
Capital OneがDevOpsダッシュボードをリリース
Capital One(「What's in your wallet?」のフレーズで有名な米国の金融サービス企業)は、「Hygieia」と呼ばれるオープンソースのDevOpsダッシュボードを作った。Hygieiaは、DevOpsプロジェクトの全体的な状況の監視や、プロセスの改善を促すために、ダッシュボードに必要とされる機能を十分に備えている。このニュースでもっとも重要なのは、Hygieiaのリリースが、金融業界などの古くからある業界にもDevOpsの注目度が高まっていることを示したことかもしれない。
コンテナのコミュニティはDockerへの批判をやめるべきか
Dockerがエンタープライズ企業に焦点を合わせた、セキュリティを重視した戦略を取っているにも関わらず、コンテナ技術のコミュニティには(少なくとも競合他社からは)、同社の標準化を軽視する態度などへの批判もある。Dockerは、ペースを落としてDockerコンテナ市場に食い込もうとするライバル企業に便宜を図る様子を見せていない。しかし一部のライバル企業がDocker社の得意分野で同社を押さえ込んでいる領域もある。Dockerのオーケストレーション市場を牛耳っているのが(Docker社が後押ししている「Swarm」ではなく)Kubernetesであるというのがその一例だ。標準化の欠如はDockerの勢いを殺していないが、その一方でDocker社がすべてをコントロールできているわけでもない。
VMwareがサービスとしてのKubernetesの提供を開始
Kubernetesと言えば、VMwareは2016年の「VMworld Europe」カンファレンスで、「サービスとしてのKubernetes」を発表した。このサービスは2015年8月にコンテナ化アプリケーションを実行するためのテクノロジとして発表された「Photon Platform」の一部として提供される。VMwareも、今後DevOps市場に本格的に参入してくる可能性がある。
Microsoft AzureがKubernetesのサポートを加速
2016年の後半を語る上で、Kubernetesから逃れることはできない。Microsoft AzureではKubernetesのサポートが改善されたが、これはコンテナの重要性が高まっていることを端的に示している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。