米NCRは、流通やホスピタリティ業界向けソフトウェア基盤に注力すると発表した。
NCRでは2015年6月に、小売り事業者がいつどのように顧客とかかわり、相互作用していくべきか試みる際に直面する課題に取り組むためのオープンアプリケーションエコシステム「Retail ONE」を発表している。
Retail ONEは、複数のテクノロジーベンダーのソリューションを容易に関連づけ増幅させるコマースハブで、経験と結びつき、オムニチャネルの基盤を作り上げるもの。NCRは新しいアプリケーションや技術パートナーとともにエコシステムを成長させることによってその戦略の推進を図っており、実績を持つ主要ベンダーが、Retail ONEとの統合に取り組んでいるとする。
NCRはオムニチャネルソフトウェア基盤、チャネル統合とトランスフォーメーション、デジタルイネーブルメント通して、流通エコシステム全体を越えた変革をけん引していると強調する。
IDCはRetail ONEについて「Retail ONEによって、NCRは食料や薬品、量販店、デパート、専門店、石油やコンビニエンス業を含む多くの流通セグメントで独自のポジションにいる」と述べている。IDC Retail Insightsの副社長、Leslie Hand氏は、以下のようにコメントしている。
「NCRはオムニチャネルのポートフォリオを持ち、将来に向けた事業成長のためにリテーラーにとって必要となるものを把握している。解決策を求める小売り事業者へのわれわれのアドバイスは、全てのハードウェアやソフトウェアの評価の背景にある先入観から離れ、ニーズや技術パートナーのビジネス軌道維持能力に基づいて判断するということ」
NCRのプレジデント兼COOのMark Benjamin氏は、次のように述べている。
「IDCの調査結果はオムニチャネル基盤戦略を後押ししている。Retail ONEのコマースハブ構成は流通経済の現実を認識している。技術に投資するリテーラーは、変革に役立つ新しい技術を求める一方、既存資産の活用をより好んでいる」