アクセンチュア、ロボティクスソフト大手ブループリズムとの協業を発表

山田竜司 (編集部)

2017-01-20 07:00

 アクセンチュアは米国時間の1月5日、企業向けロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)ソフトウェア会社であるブループリズムと協業したと発表した。コスト削減やコンプライアンス強化、生産性向上を目的として、広範な業務プロセスの自動化を支援するという。

 RPAとは人間のみが処理可能とされていた作業を、ロボティクス技術を活用して処理するオペレーション自動化の技術である。条件判断をしつつ、データを収集、加工、自動入力、チェックでき、判断や簡易な意思決定を伴った入力オペレーションが可能。複数の媒体やシステムにまたがって動作し、プログラミング不要で導入できる点が特徴であり、PC上で実施していた作業の自動化できるという。

 両社協業の一環としてアクセンチュアは、複雑な自動化プロジェクトに取り組む企業への導入支援を目的とし、ブループリズムのテクノロジとその実装に習熟した600人以上の専門家を認定する計画を示した。

 小売企業であるサークルKやオーストリアの協同組合銀行であるライファイゼンバンク・インターナショナルなど40社以上の企業が、アクセンチュアとブループリズムのRPA関連の製品やサービスを利用しているとアピールしている。

 サークルK ヨーロッパでは、リガとワルシャワのビジネスセンターで、自社のファイナンス、IT、顧客サービス、ガソリン、人事領域にRPAを導入。自動化により、サークルKはサービスの標準化と改善、処理時間の短縮という成果を出している。定型業務が自動化されたことで、高いスキルを持つ従業員が単純作業に使う時間を、よりなすべき仕事に使うことが可能になったと評価している。

 また、14カ国に4万人以上の従業員を擁するヨーロッパの多国籍銀行のライファイゼンバンク・インターナショナルは、業務プロセスの自動化に向けて4カ国でRPAプログラムのパイロット運用を成功し、2017年にはさらなる拡大を計画しているとした。RPAを行内で運用、拡張でき、さらには2カ月以内に準備、稼働が可能なサービスと考えているという。

 アクセンチュアは2016年10月に、国内の金融機関向けに人工知能(AI)、ロボティクス領域の専門チームを10月1日に金融サービス本部内に創設しており、日本でもRPAの導入サービスを展開していた

 ブループリズムとは日本も含めた協業関係にあり、「AI・ロボティクス領域の専門チーム」でも、ブループリズム社のテクノロジを実装できる専門家を有しており、複数の企業と導入に向けて具体的な話を進めている。「AI・ロボティクス領域の専門チーム」としては、顧客の課題解決に向けて、ブループリズムの製品やサービスのみならず、最適なものを提案していくとした。

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