農業分野のAI関連の技術の面でも検討されている。総務省の情報通信技術分科会 技術戦略委員会AI・脳研究WGが2016年5月に公表した報告書では、日本における社会的課題の解決という視点から重要と想定される分野について、AI技術の活用イメージをとりあげている。
農業分野における利用イメージでは、生産する作物および時期、出荷ルートを決定し生産者にアドバイスする最適な生産サイクルの実現や、センサや農作物の生育状況を把握するためのカメラなどから生産をコントロールしロボットが自律的に作業する精密農業の実現などを挙げている。
農業分野での新しいビジネスモデルの検討も進められている。経済産業省は2016年12月22日、産業構造審議会 新産業構造部会(第12回)を開催し、人工知能やロボットなどの第4次産業革命の新技術を活かした新たな「システム」を構築することにより、世界と日本の課題を解決(「スマートに暮らす」を実現)し、日本の経済成長につなげていくという。
個人の「より豊かな暮らし」では、AI×食(スマート農業)の目標逆算ロードマップ(案)を策定している。製品の変化では、2020年までの目標ではさまざまなデータが活用できるデータ連携基盤の整備、2020年以降の目標ではデータを駆使した戦略的な生産の全面展開を掲げている。
出所:経済産業省 産業構造審議会 新産業構造部会(第12回) 2016.12.22