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ドローンビジネスの夜明け

実体化してきたドローンビジネス--市場が拡大する2017年(前編) - (page 3)

神原奨太(テラドローン)

2017-02-15 07:30

 

ドローンの機体

 ドローン(無人航空機)と一口に言っても、さまざまな種類の機体が存在する。詳しい説明は専門の記事に譲るが、大きな分類とそのメリット・デメリットについては以下の通りである。

 まず、日本でドローンと言われて一番に想起されるのが、4枚羽のクアッドコプターだろう。これはいわゆるマルチコプターという分類に属するもので、名前の通り複数枚のプロペラで飛行する。

 マルチコプターには4枚羽根のクワットコプター、6枚羽根のヘキサコプター、8枚羽根のオクトコプターといった種類が存在する。プロペラの枚数が増えるにつれ飛行の安定性は増していくが、同時にバッテリの消費量も増えるため飛行時間は短くなる。

 もう1つが固定翼機である。いわゆるカイトのような形をしており、鳥のように空中を滑るような飛び方で、長時間の飛行が可能になる。

 各々のメリット・デメリットについては以下の通りである。

 マルチコプターはその性質上、垂直な離着陸や空中での飛行停止が可能になる一方で、プロペラ枚数が多いためバッテリの消費が早く飛行時間が短くなりがちだ。

 業務用のものだと、30分前後が一般的な飛行時間の限界だろう。対する固定翼は1時間程度の長時間の飛行が可能である一方、離着陸において一定程度の土地面積が必要になる。また、鳥がいきなり止まれないように旋回の自由度が制限され、空中停止もできない。

 両種のメリットをいいとこ取りしたものが、VTOL(垂直離着陸機)と言われるドローンだ。VTOLは離着陸時のみマルチコプター的に垂直に飛行し、上空においては固定翼の形で飛ぶことにより、両者のメリットを享受することが可能となる。一方、まだまだ安定性の面で更なる開発が必要であると言われている。


左から 固定翼機 VTOL(垂直離着陸機) クアッドコプター(VTOLはcolorfabbウェブサイトから引用

 現在日本を始め世界で主流となっているのはマルチコプター型の機体だが、今後本格的なドローンの産業利用が広がる際には固定翼機が普及していくだろう。特に広範囲の面積を対象とする鉱山測量や電線などのインフラ点検などではこの傾向が顕著であると考えている。

 各部品の観点からいくと、前述の通り、ドローンの心臓部となる部品はフロイトコントローラ(FC)である。FCがモーター、ESC、各種センサなどに司令を出すことでドローンは安定して飛行できる。

 PCで例えるならばCPUに当たるものがドローンのFCである。現在FCはDJIなどの大規模なドローンメーカーが独自で開発するものと、DroneCodeと呼ばれるオープンソースのプロジェクトで開発されたもの、およびその派生系に大別される。これらについては稿を改めたい。

 <後編に続く>

神原 奨太
テラドローン株式会社 事業開発部 UTM(無人機運行管理システム)事業責任者
早稲田大学政治経済学部を卒業後、アクセンチュア株式会社入社。アクセンチュアストラテジー(戦略コンサルティング本部)にて、政府・国内外の民間企業の戦略策定・新規事業立案・業務改革に従事。2016年よりテラドローンの設立に参画。同年後半より現職。ドローン業界全体の国内外の情報を体系化し、テラドローンにおける戦略策定も兼務。ドローンビジネスを展開している。

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