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日本株展望

トランプリスク高まる--10~12月決算は良好

ZDNet Japan Staff

2017-02-01 12:32

今日のポイント

  1. トランプ大統領は、日本を円安誘導国と批判。これを受けて、1ドル112円台へ円高が進んだ。米景気が好調で米利上げが見込まれていることがドルを支えているが、トランプ不安が円高要因となっている
  2. 足元発表中の10~12月決算は好調で、2017年3月期通期業績予想の上方修正が増えている

 これら2点について楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

トランプ大統領がついに日本を円安誘導国として批判

 31日は、ついにトランプ大統領の日本批判が復活した。日本は長年にわたり円安誘導を行ってきたと日銀が異次元金融緩和を行っていることに不満を表明した。大統領当選後に直接、円安を批判したことはなかったが、当選後、初めての円安批判となった。トランプ発言を受けて、ニューヨーク市場で1ドル112円台へ円高が進んだ。2月1日の日本時間午前7時時点では1ドル112.83円となっている。

 トランプ大統領が「中東、アフリカの7カ国からの米国入国を制限する」大統領令を出したことに対する批判はさらに強まっている。トランプ大統領が大統領令を批判した米司法省トップを解任したことが批判を強める要因となっている。

 大統領令が引き起こした混乱を嫌気し、31日のNYダウは107ドル安の1万9864ドルと続落した。

業績予想の上方修正額が大きい会社

 先週から、日本の10~12月期(2017年3月期の第3四半期)決算の発表が本格化している。事前予想通り、2017年3月期通期の業績予想を引き上げる企業が多くなっている。1月31日時点で今期業績の会社予想を集計したものが以下の表だ。

東証1部上場3月決算主要841社の業績(前年比増減率)推移

東証1部上場3月決算主要841社の業績(前年比増減率)推移
(出所:予想は楽天証券経済研究所、予想の前提となる為替レートは、2017年3月期下期は1ドル113円、2018年3月期は1ドル115円、IFRS・米国基準採用企業は連結税前利益を経常利益と見なして集計)

 2017年3月期業績(会社予想)は5月から12月まで下方修正が続いた。当初0.6%経常増益、9.8%最終増益が予想されていたが、12月28日時点では、4.0%経常減益、4.2%最終増益の見込みとなっている。円高急進が下方修正の主因だ。

 10~12月決算の発表が始まった1月からは、円安進行に加えて米国と中国の景気回復を受けて、業績予想の上方修正が増えている。1月末では2.9%経常減益、5.5%最終増益の見込みとなっている。今後、10~12月決算の発表がさらに進めば、上方修正がもっと増えるだろう。

 楽天証券では、下半期の平均為替レートが1ドル113円となることを前提に2017年3月期はほぼ5月時点の会社予想並みの利益(0.9%経常増益、9.6%最終増益)に着地すると予想している。続く来期の2018年3月期も世界景気回復と円安の恩恵で業績拡大が続くと予想されている。

10~12月決算の発表時に2017年3月期の経常利益(会社予想)を増額した企業、増額幅の大きい30社

10~12月決算の発表時に2017年3月期の経常利益(会社予想)を増額した企業、増額幅の大きい30社
(注:各社決算短信より楽天証券経済研究所が作成、IFRS・米国基準採用企業は連結税前利益を経常利益と見なして集計)

 上方修正額トップはTDKで、今期の連結税前利益予想を1370億円増額した。ただし、それは高周波部品の会社持ち分の51%を米Qualcommに譲渡することに伴い、売却益1490億円を計上する一過性の要因によるものだ。事業譲渡は、1月13日に公表済みで今回の利益の増額修正にサプライズはない。

 注目しているのは、米国と中国で設備投資が増勢に転じ、日本の設備投資関連株の業績モメンタムが改善していることだ。上記のリストでは以下の企業に注目しているという。

 ファナックは、工作機械の心臓部であるCNC装置が中国やアジアで上向いてきたこと、産業用ロボットも米国と中国で回復しつつあることが注目できる。

 オムロンは、中国で制御機器の受注と売上高が伸びてきたことが注目できる。安川電機は、中国市場を中心にスマホや自動車向けの制御機器が伸びている。牧野フライスは、米国と中国で受注が伸びてきている。

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