編集部からのお知らせ
新着PDF集:データセンターの省電力化
「これからの企業IT」の記事はこちら
日本株展望

トランプ暴走でも、ダウ平均が一時2万ドルを突破した理由 - (page 3)

ZDNet Japan Staff

2017-02-03 12:29

サプライズシナリオとして「大統領の弾劾」が浮上

 1月20日の大統領就任式を受け、米国紙USA Todayは、“Trump‘s divided inauguration day recalls Lincoln’s in 1861, Nixon‘s in 1973” (これほど「分断」を持ち込んだ就任式は、1861年のリンカーン大統領(暗殺)と1973年のニクソン大統領(スキャンダルで辞任)を思い起こさせる)と報道。The Washington Postは「The campaign to impeach President Trump has begun”(トランプ大統領を弾劾する運動が始まった)と報道していた(1月20日)。

 「弾劾」とは、米国憲法で認められた制度で、違法行為による大統領個人の責任を問うものだ。手続きとしては、(1)下院が「検察役」となり弾劾訴追を決議し、(2)下院の過半数が賛成すれば「弾劾相当」と認定され、(3)その後上院が「裁判官役」となり、3分の2が弾劾に賛成すると、大統領は「罷免(辞職)」に追い込まれる。

 トランプ大統領は、就任前から既存のマスコミ各社、情報機関(CIA)、ワシントン筋(既存の政治家や議員)を攻撃する発言を連発してきた。今後、大統領の身辺で何らかのスキャンダルが明らかとなれば、これを好機とみて反撃する勢力は多いとされている。

 気の早い想像だが、「スキャンダル露呈や法律違反発覚→議会での弾劾・罷免・辞任」が現実化すれば、1973年のニクソン大統領(マスコミ、CIA、政敵が仕組んだとされている「ウォーターゲート事件」で弾劾決議前に辞任)以来約44年振りとなる。なお、こうした流れは突発的な事象とならず、長期の議会審議が想定されるため、市場が急落するとは限らない。

 最近の例では、ブラジルで2016年8月にルセフ大統領が弾劾・罷免された。汚職スキャンダル発覚を機に辞任に追い込まれたものだが、市場では「構造改革期待」が高まり、株式も通貨レアルも上昇した動きが記憶に新しい。なお、2016年11月の選挙で大統領府と議会(下院上院の過半数)を抑えた共和党にとり、公言せずとも「共和党主流派に逆らう独裁的大統領の辞任」は想定内と考えられる。

 大統領職を引き継ぐマイク・ペンス副大統領(元インディアナ州知事)は、温和な保守派として議会と太いパイプがある元下院議員だ。こうしたシナリオが示現する場合、政策が景気重視(プログロース)で産業界重視(プロビジネス)とされる共和党が政権を担い続けることとなる。従って、株式はいったん困惑するにしても、買い戻されていく可能性が高いように考えている。


図表3:米ダウ平均、ドル円相場、日経平均の推移(出所:Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(2017年2月2日))

 過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]