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日本株展望

決算発表で見えてきた業績好調企業

ZDNet Japan Staff

2017-02-07 13:05

今日のポイント

  1. 10~12月期決算発表と同時に、通期の業績見通しを上方修正する企業が増えている。円安が進んだ効果に加え、米国や中国の景気が持ち直している恩恵もある
  2. 業績好調で印象に残った銘柄に資源関連株や素材株、設備投資関連株、半導体関連株、通信株がある

 これら2点について楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

業績予想の上方修正増える

 10~12月期(2017年3月期第3四半期)決算の発表がピークを迎えている。決算発表と同時に通期(2017年3月期)の業績予想を引き上げる企業が多く、業績モメンタムの改善がはっきりしてきた。2月6日時点で今期業績の会社予想を集計したものが以下の表だ。

東証1部上場3月決算主要841社業績(前年比増減率)推移

東証1部上場3月決算主要841社業績(前年比増減率)推移
(出所:予想は楽天証券経済研究所、予想の前提となる為替レートは、2017年3月期下期は1ドル113円、2018年3月期は1ドル115円、IFRS・米国基準採用企業は連結税前利益を経常利益と見なして集計)

 2017年3月期の純利益(会社予想)は期初(5月時点)では9.8%増益と見込まれていた。ただし、円高の進行によって下方修正が増え、中間決算の発表が終わった12月時点では4.2%増益と予想増益率が縮小した。

 ところが、10~12月期の決算発表では、一転して業績予想を引き上げる企業が増えた。2月6日時点では、8.0%増益が見込まれている。楽天証券経済研究所では、最終的に9.6%増益になると予想している。

 日本企業は、利益予想を慎重(低め)に利益予想の上方修正は遅めに出す傾向が強いが、今回、第3四半期の決算発表時点で早めに通期見通しの上方修正を出してきている。それだけ、足元の利益モメンタム(勢い)が強いと言える。

 円安が進行したことが利益予想の主要な修正要因となっているが、それだけではない。米国や中国の景気が回復してきていること、資源価格が回復していること、半導体やスマホ、IoT関連など新たな成長分野への投資が増加しつつあることも日本企業の業績に追い風となっている。

決算発表で印象に残った業績好調企業

(1)三菱商事(8058)

 2月2日に10~12月決算を発表した。2016年4~12月の連結純利益は、前年比55%増の3715億円と好調だった。これに伴い、通期(2017年3月期)の連結純利益の予想を3300億円から4400億円に上方修正した。

 原料炭(鉄鋼生産に使われる石炭)を中心に資源価格が上昇したことが上方修正の要因だ。特に、豪州の石炭価格の急騰が大きく貢献した。

豪州原料炭の輸出価格推移:2016年2月1日~2017年2月1日

豪州原料炭の輸出価格推移:2016年2月1日~2017年2月1日
(出所:ブルームバーグ)

 石炭価格は急騰後、足元は急落している。石炭価格上昇を受けて、中国が再び石炭生産を増加させたことが影響している。ただし、急落したと言っても依然、2016年初と比べて大幅に高い水準にあることには変わりない。

 三菱商事の今期の利益急回復を牽引しているのは、資源エネルギー事業、金属事業(石炭や銅)などだ。資源事業の利益が復活した。ただし、かつてのように資源事業の利益構成比が8割に達するということはない。

 生活産業などの非資源事業を強化してきた成果が出て、資源事業と非資源事業がともに伸び、利益のバランスが良くなってきている。

 三菱商事は今回、3月期末配当を1株あたり10円増やして70円にした。増配により、年率配当利回りは2月6日時点で2.8%となった。好配当利回り株として長期投資するのに相応しい銘柄と考えられる。

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