その他にもメールの送受信に費やす時間を対面会議やSkype会議、SNSといったツールを使い分けることで、相互理解の推進と仕事の円滑化や、他部門との関わり方が偏っていることを見直すことで、新しい情報や刺激を得て企画の新規性や質の向上を実現したという。

日本マイクロソフト Officeマーケティング本部 冨士野光則氏
このようにMyAnalyticsで時間の使い方と共同作業に関する気付きを、Office Delveで気付かなかった有益な情報や共同作業すべき相手を知ることで、「働き方を振り返り改善することで、働き方の『質』を向上できる」(輪島氏)と説明する日本マイクロソフトだが、あくまでも社員全員がOfice 365 Enterprise E5を使っていなければデータ収集や分析はできない(Office 365 Enterprise E1/E3、同Educationと同E3は「MyAnalytics Add-on」の購入で利用可能。1ユーザーあたり440円/月)。
週に2時間削減した企業の導入効果
だが、自社にMyAnalyticsを導入したFortune500企業は、メールと会議に費やす時間を週2時間の削減に成功したという。これを社1000人に当てはめると、1カ月あたり8000時間の節約や、従業員50人増員と毎月の営業日1日増に相当するため、経営者としては大きな指針となるだろう。なお、エーザイはMyAnalyticsの利用について「創造性の高い業務注力が可能になる」との意見を寄せ、マーサージャパンは人事コンサルティングに活用している。
現在MyAnalyticsは社員1人1人を対象としているが、2017年春頃にはチーム単位で時間利用率や共同作業の状況を可視化するグループ分析機能をアップデートで追加し、2017年夏ごろには売り上げ向上や社内作業の効率化といった企業ごとの課題に対してカスタマイズしたレポート作成が可能になる「Workplace Analytics」の提供を予定している。