Kaspersky Labの最高経営責任者(CEO)Eugene Kaspersky氏は、重要インフラやIoTシステム用デバイスの安全性を確保するためのOS「KasperskyOS」は「Linuxを匂わせるもの」を含まないと述べている。これは、オープンソースOSを中核に持つほかのIoT製品との差別化となる。KasperskyOSは2016年に発表された。
Kaspersky氏は2016年、KasperskyOSを搭載した「初めて商用提供するマスマーケット向けのハードウェア」として、Kraftway製の最新のレイヤ3スイッチを紹介していた。
産業制御システム(ICS)とIoTデバイスを保護するためには新しいOSが必要だとKaspersky Labは述べている。同社は、2016年秋に問題となった「Mirai」によるIoTボットネットについて触れ、KasperskyOSを提供する適切なタイミングだとしている。
KasperskyOSは、ICSスイッチ、ルータ、IPカメラ、IoTコントローラなどのデバイスを構築するためのベースとして使用できる。
また、しっかりロックダウンされるよう設計されており、プログラムは顧客が定義したセキュリティポリシーに記載された操作を実行するようになっている。セキュリティポリシーは、さまざまなIoTデバイスが悪用され、物理的な損害を生じるのを防ぐことを可能にするためのものだ。
「すべて一から構築されている」とKaspersky氏は言う。「質問される前に答えるが、Linuxを匂わせるものはない」とし「最初から構築する方がシンプルかつ安全で、全てを正しくできる」と述べている。
Kaspersky氏によると、KasperskyOSを構築するプロジェクトは約15年前から進められているという。コーディング作業を始めたのは最近とのことだ。
Kaspersky氏は、OSのマイクロカーネルと内蔵セキュリティシステムも特徴に挙げている。
提供:Kaspersky
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。