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日本株展望

中小型株ブームは世界市場のトレンドか

ZDNet Japan Staff

2017-02-24 11:41

今日のポイント

  1. 世界市場では中小型株が市場平均(大型株)よりパフォーマンスが好調に推移。世界の景況感回復を背景に業績見通しの改善や値動きの軽さで投資家から選好されている
  2. 国内市場でも、東証2部指数、JASDAQ指数、東証マザーズ指数などが優勢。欧米政治をめぐる不確実性や為替変動の影響を受けやすい主力大型株の膠着状態も一因に
  3. 中小型株指数それぞれの上位銘柄では、指数のパフォーマンス寄与度が特に高い銘柄が目立つ。景気回復局面での堅調持続を見込むが、主力大型株の回復もあり得る

 これら3点について楽天証券経済研究所シニアグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

世界市場で「中小型株ブーム」が鮮明に

 昨秋以降、米国を中心に世界市場で中小型株のパフォーマンスが大型株をしのいでいる。図表1の左グラフは「日本を除く世界市場」での小型株の推移を、右グラフは米国市場での小型株の推移を市場平均(大型株指数)と比較している(2016年3月初=100)。

 一般的に、小型株(時価総額が比較的小さい企業)には、景気敏感業界に属している銘柄が多く、大型株(大企業)よりも業績が景気動向に左右されやすい特徴がある。2017年11月の大統領選挙後は、新政権による国内経済を優先した景気対策(法人減税など)の効果を期待し、小型株のパフォーマンスが大型株を上回ってきた。

 世界景気が回復を鮮明にして以降、世界市場でも小型株が大型株をアウトパフォーム(リターン面で優勢に推移)している。業績見通しが好転する中、債券金利(資金調達コスト)は比較的低位を維持しており、M&A(合併吸収)活動が盛んであることも小型株優勢の背景となっている。

図表1:海外の小型株指数の推移(過去1年)

(各市場指数の2016年3月初=100)
(注:MSCIコクサイ指数=日本を除く世界株式指数(The MSCI Kokusai Index (World ex. Japan)) (出所:Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(各市場指数の2016年3月初=100))

国内では東証2部、JASDAQ、東証マザーズが優勢

 世界市場と同様に、国内市場でも中小型株が大型株より優勢となっている。主力大型株で構成される日経平均やTOPIXは、欧米の政治情勢の行方をめぐる不透明感や為替の円安一服感など外部要因が重石となり最近は足踏み状態となっている。一方、東証2部指数、JASDAQ指数、東証マザーズ指数といった中小型株指数は堅調推移をたどっている(図表2)。

 年初来騰落率で比較すると、日経平均がプラス1.4%、TOPIXがプラス2.5%にとどまっている一方、東証2部指数はプラス8.3%、JASDAQ指数はプラス7.8%、東証マザーズ指数はプラス11.1%と優勢だ(2月23日時点)。

 日経平均やTOPIXを構成する多くのグローバル企業は、為替相場の変動など外部環境に揺れやすい状況だが、東証2部指数、JASDAQ指数、東証マザーズ指数を構成する銘柄の多くは、海外情勢や為替から受ける影響度が比較的小さく、買い安心感があるとみられている。なお、JASDAQ指数の場合、株価指数を対象とする先物取引がなく、大口の売りが出にくいことも物色面の安心要因とされている。

 また、大型株と比較して「値動き」が軽い点でも、個人投資家の物色意欲が強い状況だ。こうした中、2017年後半から投資信託(ファンド)で中小型株に分散投資するファンドの純設定(ファンドへの資金流入)が増えてきたことも需給改善の一要因とされている。

図表2:株式指数別の相対推移(2016年12月初=100)

(出所:Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(2月23日))
(出所:Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(2月23日))

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