産学連携の新世紀

“人間よりいい”手術支援をロボットで実現--リバーフィールド

飯田樹 2017年03月16日 07時00分

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 「産学連携」「大学発ベンチャー」などの言葉や、大学によるベンチャーキャピタルの設立を耳にすることが増えた。大学とテクノロジベンチャーの関係はどうなっていくのか。この連載では、テクノロジ、アカデミア、ビジネスの関係を大学発のベンチャーや人材教育の視点から解き明かす。

 今回は、医療機器開発・販売を行うリバーフィールドの原口大輔代表取締役社長にお話をうかがった。リバーフィールドは東京工業大学と東京医科歯科大学の研究室による大学発のベンチャー企業で、文部科学省STARTプロジェクトの支援を受けて2014年に創業している。

--まず、現在の事業の内容をお聞かせください。


リバーフィールドの代表取締役社長 原口大輔氏

 空気圧の制御技術をロボットに応用したものを事業化している会社です。医療機器に特化しており、主に手術支援ロボットの開発をしています。既存の手術支援ロボットは、力覚(力の感覚)が欠落してしまうのですが、空気圧駆動により力覚をカバーするのです。空気圧駆動というのは注射器みたいな構造で、ピストン内の空気圧の変化から、どのくらい押したかを算出できる仕組みです。空気圧駆動によって力覚を実現するところに、技術的な差別化があると考えています。

--東京工業大学と東京医科歯科大学の研究室が共同で研究していたのが始まりとのことですが、どういった流れで設立されたのでしょうか。

 東京工業大学と東京医科歯科大学は、2001年頃から複合分野での連携体制を構築しています。医工学が重要と言われる時代において、東京工業大学には医学部はありませんが、東京医科歯科大学という医科系に特化した大学と連携することで、複合領域における研究開発を推進することができます。私たちの手術支援ロボットの研究開発プロジェクトにおいては、ものづくりは東京工業大学、試作機を医学的な視点で評価するのが東京医科歯科大学という分担です。

 手術支援ロボットの研究開発のルーツは東京工業大学で、2003年くらいに手術支援ロボットに空気圧駆動を応用する試みが始まりました。医工連携の一環として東京医科歯科大学と打ち合わせをしていた際に、医師から手術支援ロボットに力覚を備える方法がないかと言われたのが、着想の始まりと聞いています。創業者の川嶋(現 東京医科歯科大学 教授)が「空気圧駆動の特性を生かした手術ロボットなら、圧力情報から力を推定できるのではないか」と考え、研究を始めました。

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