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デジタル未来からの手紙

「サイバー空間とフィジカル空間が融合」--日本政府のAI戦略に見る未来 - (page 3)

林 雅之

2017-03-06 07:00

 【健康/医療・介護分野】では、世界で最初に急激な高齢化社会を迎えている課題先進国の日本において、2030年には人口の40%以上が高齢者になるという予測もあるように、社会保障費も年々増大し、労働人口の減少が深刻などへ対応が重要なテーマとなっている。

 これらの背景も踏まえ、医療・介護の膨大な情報をビッグデータ化し、AIの活用により世界一の医療技術先進国・介護技術先進国の構築を目指す。病気になる前に事前に予測して予防する予防医療の高度化により、病気にならないヘルスケアで健康長寿産業大国を構築し、80歳でも就業を希望する高齢者が元気に働くことができる社会を実現する。

 フェーズ2は、遠隔から医療診断が可能な「在宅人間ドッグ」やウェラブルデバイスを活用した「健康状態常時管理サービス」や「AIの活用による各種疾病の早期発見や未病対策」などを挙げているように、予防医療関連のサービスが多く登場することが期待されている。

 フェーズ3は、病院に行って治療をするのではなく、普段の日常生活の中での疾病対策やアンチエイジング施策により、いつまでも健康に暮らせる社会だ。病気になっても、AIが判断し即座に治療をすることができ、AIや人工感覚器により身体機能の代替が手軽に可能な社会などが挙げられている。

 また、汎用ロボットが家族の一員として、日常生活のさまざまな場面で活用されるようになり、特に、1人暮らしの高齢者の介護支援など、多くの場面で活用されるようになるだろう。


出所:人工知能技術戦略会議(第4回) 2017.1.16

 【空間の移動分野】では、人の移動時間・移動空間を、「移動」そのものではなく、その他の「作業」や「生活」や「娯楽」を行う時間・空間として有効活用する。また、Uberに代表されるような人や物の移動にかかる移動手段のシェアリングエコノミーの構築により、移動のエコ社会を実現する。これにより、全ての人に自由で安全な空間の移動を確保する社会を構築する。

 さらに、フェーズ3では、移動時の観光などの高付加価値化や移動しないでも移動したときの体験ができるサイバー空間とフィジカル空間の融合などといったように、人、モノの移動時間やエネルギーなどの移動に伴う社会を最小化し、自己空間創造の社会形成を目指す。


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