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日本株展望

人手不足が常態化--サービス業にインフレ圧力 - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2017-03-07 12:33

雇用のミスマッチが目立つ

 有効求人倍率1.43倍は、あくまでも全体の平均を示しているにすぎない。内訳を見ると、企業が求める労働者と労働者が望む職種には、へだたりが大きいことがわかる。以下は、職業分類別の有効求人倍率だ。

職業別の有効求人倍率(季節調整なしの実数):2017年1月時点

(出所:厚生労働省、平成23年改定の「厚生労働省編職業分類」に基づく区分)
(出所:厚生労働省、平成23年改定の「厚生労働省編職業分類」に基づく区分)

 上記を見ると、保安、建設・採掘、サービスでは、有効求人倍率が3倍を超えており、人手不足がきわめて深刻だ。こうした分野では、人件費の上昇、料金の引き上げが進みやすくなっている。

 ただし、すべての職業分野で人手が不足しているわけではない。事務的職業では、求職者47万9092人に対し、求人は21万5736人しかなく、有効求人倍率は0.45倍と低くなっている。日本全体では人手不足が深刻化しているが、事務職だけを見ると今でも供給過剰だ。

 雇用のミスマッチが大きいことがわかる。

投資銘柄の選別で考慮すべきこと

 製造業では、一時的に供給が不足してもすぐに大量生産されて、供給過剰に陥ることが常態化している。したがって、モノの値段は上がりにくくなっている。

 一方、サービス業にはインフレ圧力がかかってくると考えられる。医療・介護・保育・警備などの分野では、増大する需要をまかなうのに必要な人手が確保できないからだ。

 今後、サービス業を中心に、料金の引き上げ、つまりサービス・インフレが広がる可能性がある。

 製造業は、高水準の利益をあげていても利益が不安定なので、PER(株価収益率)などの指標で高くは買われにくくなっている。一方、良質なサービスの大量供給に成功した、オリエンタルランド(4661)・セコム(9735)・NTTデータ(9613)などサービス業・情報通信業では、安定成長が評価され、PERで高い倍率まで買われるようになっている。

 銘柄選別においては、PERは高めでも時代の流れに乗って成長するサービス・情報通信などの銘柄と、PERなどで見て割安な製造業・金融業などに、分散投資することが肝要だろう。

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