もしそれらの比較的新しいクラウドデータベースを、2つのリレーショナルデータベース「Microsoft SQL Server」や「Postgres」と相対的な成長で比較すれば、クラウドデータベースの成長はすべて誤差のようなものだ。例えば、AWSの歴史上もっとも成長が早いサービスである「Aurora」でさえ、EB-Enginesのスコアは1.93ポイントしか増加していないのに対して、Postgresは2016年中に58.01ポイントも増えている。
繰り返しになるが、これはクラウドデータベースが成長していないという意味ではない。それは過去4年間で人気が10倍になっていることからも分かる。
むしろ、開発者が柔軟性を維持するために、従来のデータベースと比較して、相対的にクラウドデータベースに力を入れるのを抑制していることを示している可能性が高い。元MongoDBの幹部であるKelly Stirman氏は筆者に、ベンダーロックインを避ける上で、「データベースは技術的な意思決定の中でもっとも重要」だと話してくれたことがある。企業がインフラのニーズを満たすためにパブリッククラウドを一斉に利用し始めているのは、柔軟性と生産性を得るためだが、クラウドデータベースの利用をためらっているのもまったく同じ理由なのかもしれない。
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。