トレンドマイクロは3月8日、総合サーバセキュリティ対策製品の最新版「Trend Micro Deep Security 10」の提供を開始した。サンドボックス解析機能を搭載するネットワーク型脅威対策製品「Deep Discovery Analyzer」との連携で、標的型サイバー攻撃やランサムウェアへの対策を強化している。
まずランサムウェア対策では、ランサムウェアがファイルを暗号化する動きを検知して、動作をブロックする。暗号化されたファイルを自動で復元する機能を搭載している。また、メモリ領域で実行される疑わしいプロセスも遮断。さらに、サーバにインストールされたアプリケーションをホワイトリスト化し、許可されていないプログラムが実行された際に検知またはブロックできるようにした。サーバの管理者ごとにアプリケーションのアップデート権限を付与することで、容易に運用できるとしている。
サンドボックス連携によるカスタムシグネチャの作成と対処
Deep Discovery Analyzerとの連携では、PCやサーバに不審なファイルが侵入すると、Deep SecurityからDeep Discovery Analyzerへファイルを送信し、サンドボックス環境でファイルを検査する。不正なファイルと判断されれば、該当ファイルを駆除するためのカスタムシグネチャを自動的に生成して駆除する。
カスタムシグネチャは、ファイルが実行された際にアクセスする不正なURLやIPアドレスへの接続もブロックする。このため、ランサムウェアや遠隔操作型不正プログラムが通信する未知の遠隔操作用サーバへの通信も防ぐことができる。