「AI同士がつながった社会」を“便利に”生きるため総務省が考えたこと - (page 2)

飯田樹 山田竜司 (編集部) 2017年04月07日 07時00分

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「企業間の連携や政府の関与も必要」

 森永聡氏(一般社団法人産業競争力懇談会COCN「人工知能間の交渉・協調・連携による社会の超スマート化」プロジェクトリーダー、日本電気 中央研究所データサイエンス研究所主席研究員)は、COCNで自らがプロジェクトリーダを務める「人口知能間の交渉協調連携による社会の超スマート化」に関する発表を行った。自動運転車を例に挙げ、AIがネットワーク化されれば、AI同士での軌道計画や経路計画の情報交換が可能になり、便益が増進することを示した。


日本電気 中央研究所データサイエンス研究所主席研究員 森永聡氏

 森永氏「ドイツ政府の”インダストリー4.0”で提唱されているMass Customization社会は、それぞれの企業が使うAIをネットワーク化することで受発注条件の交渉や、発注相手の検索などを最適化するものです。統合制御ができているわけではないため、これは通信ベースによるオートマチックネゴシエーションで実現するしかありません」

 実現の条件は、自動交渉ができること、AI間での約束を守らせる仕組みと責任の分担に関する社会合意があること、通信や記録に安心して使える品質であることの3点だという。個別の企業ではなく企業間で連携することや、政府の関与も必要とのこと。


名古屋大学大学院法学研究科教授 林秀弥氏

 林秀弥氏(同推進会議構成員、名古屋大学大学院法学研究科教授)は、競争政策の見地から、AIネットワーク化のベネフィット増進に必要なものを説明した。

 林氏「ICT産業における多くの人が使うほど価値が高まるということは、AIサービスにも当てはまります。ただしこの特徴は、便益の増進に資する反面、独占性を必然的に惹起しかねないため、競争阻害による弊害を防止する方策が必要です」

 「相互接続性や相互運用性」も特徴と課題の1つであるという。構成するシステムはAIネットワークにおけるサービスの競争を左右しうる。そのため、システム相互間の円滑な連携や公正な競争を確保するためには、標準の形成過程や権利者としての開発者について、標準化団体と政府による検討が必要だと指摘した。

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