2016年9月、Adobe Systemsの代表者は「Adobe Creative Cloud」「Marketing Cloud」「Document Cloud」などの自社クラウドサービスを「Azure」でホスティングされたサービスとして提供し、自社のサービスを動かすクラウドプラットフォームとしてAzureを推奨すると述べていた。そして米国時間3月21日、AdobeとMicrosoftはその成果について最新情報を明らかにした。
2社は、AdobeのMarketing Cloudが、CRM/ERPを組み合わせたスイート「Dynamics 365 Enterprise」エディションの推奨マーケティングサービスとなることも発表していた。なお、Microsoftは非公式ながら、自社でもSMB向けのマーケティングアプリを開発している。
米国時間3月19日に開幕した「Adobe Summit」で、Adobeは「Adobe Experience Cloud」という包括的なクラウドサービスを発表した。これは、「Adobe Marketing Cloud」「Analytics Cloud」「Adobe Advertising Cloud」で構成される。同社はまた、Adobe AnalyticsがMicrosoft Power BIと連携可能になることも明らかにしている。
2社は9月に発表した目標に向けて漸進的に前進している。Adobe Marketing Cloudのコンポーネントである「Adobe Experience Manager Sites Managed Service」をAzureでホスティングされているサービスとして提供するほか、Marketing Cloudの別のコンポーネント「Adobe Campaign」はDynamics 365と統合可能になる。
AdobeとMicrosoftは顧客エンゲージメントのためのセマンティックデータモデルでも協業する。AppDynamics、Acxiom、Dun & Bradstreet、Qualtrics、Zendesk、[24]7、MasterCardなどと連携し、共通言語をベースにアプリケーションを構築する。発表資料からは、このモデルがMicrosoftの「共通データモデル(CDM)」とどのように関連するのかはわからない。CDMはDynamics 365サービスの中核となるものだ(Microsoftの代表者はつい先日、CDMではなくCommon Data Service(CDS)と呼んでいた。だが、関連性という点では不明だ)。
Microsoftの代表者によると、Microsoftが5月に予定している「Build 2017」でこの計画についての最新情報を明らかにするという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。