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日産自動車の移行プロジェクト--現状機能を維持し1年でリフォーム - (page 2)

日川佳三 2017年03月30日 07時30分

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システム移行は早いだけでなくバグ減りコストも下がる

劉忱氏
ソフトロード 代表取締役社長 劉忱氏

 講演の後半では、日産自動車に対してシステム移行サービスを提供したソフトロードが登壇した。同社は、システムの移行や再構築、老朽化システムの更新など、システム更新に特化した専業ベンダーである。300人以上のシステムリフォーム要員が、常時200以上の案件を提案し、20以上の開発プロジェクトを並行で実施しているという。2016年は35システムを更新している。

 「万物はベースから少しづつ進歩してきており、自動車も継承しながら改善してきた。システムもこうあるべき」とソフトロードの劉氏は言う。既存システムは、ブラックボックス部分、初期開発のロジック、長年の改善、で成り立っている。これを移行する時に、無理にスクラッチで一から開発しようとすると3K職場になる、と劉氏は指摘する。

 ソフトロードではまず、既存システムを分析する。こうして、不要な機能、ブラックボックス部分、要改修部分、老朽基盤などに分類する。移行時にはまず、ツールを使ってソースを変換する。必要に応じて、手で修正して保守性を確保する。さらに、ツールを使って不要なソースを削除してスリム化を図る。設計書は、ツールと手作業によってソースから再生する。テストデータを使って比較テストも自動で実施する。

 既存資産の棚卸とスリム化もツールを使って実施する。劉氏は、スリム化の8つの事例を紹介した。A製造業は、不要資産が12.2%あったので、これを削減した。D製造業では、不要資産が72.5%、重複資産が9.6%と多く、正味資産は17.9%しかなかった。E製造業は、正味資産が36.9%で、重複資産が31.5%、不要資産が14.8%、不足資産が11.5%だった。

 「バグを減らして確実にシステムを構築したいならリフォーム(システム移行)が適する」と劉氏はアピールする。一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が推奨する納品後バグ密度(欠陥率)は0.25だが、ソフトロードが手がけたシステム移行案件は、いずれも0.25を下回っている。

 「ITコストを抑えたいならリフォームが適する」とも主張する。JUASによる新規開発時の平均は、1万行当たり86万8000円のコストがかかる。ソフトロードが手がけたシステム移行案件は、これをいずれも下回っているという。

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