独SAPは現地時間3月23日、同社のプラットフォームやデータ、APIを活用する新興ソフトウェア企業向けの投資ファンドとして「SAP.iO Fund」を設立したと発表した。
同ファンドの初期投資額は3500万ドル。最初に同ファンドから資金を獲得したのは、カリフォルニア州サンノゼに拠点を置くParable Sciencesだ。同社は機械学習アナリティクスを手がけており、Paradataとしても知られている。
SAPによると、対象とする新興企業のシードラウンド1回につきおよそ25万ドルを投資する計画だという。
またSAPは今回、新興企業向けのインキュベータープログラム「SAP.iO Foundry」をローンチしたとも発表した。その拠点はドイツのベルリンと米国のサンフランシスコに置かれる。
SAPの最高経営責任者(CEO)Bill McDermott氏は「SAP.iOによって、われわれの35万という顧客のためにデジタル変革の加速を後押しする新たなエコシステムが作り上げられる」と述べている。
SAPは、新興企業に向けたこれらの取り組みによって、同社のソフトウェアおよびテクノロジのエコシステムを、特に機械学習やビッグデータ、IoTの面で拡大したいと考えている。機械学習や人工知能(AI)への取り組みでは、SAPの競合企業や、さまざまな法人向けテクノロジのエコシステムが先行している感もあるとはいえ、同社は今回の動きでその取り組みを加速させるはずだ。
提供:SAP
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。