本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。
今回は、米MicrosoftのGavriella Schuster コーポレートバイスプレジデントと、日本システムウエアの竹村大助 ビジネスイノベーション事業部長の発言を紹介する。
「私たちはこれからもパートナー主導型の企業であり続ける」 (米Microsoft Gavriella Schuster コーポレートバイスプレジデント)

米MicrosoftのGavriella Schuster コーポレートバイスプレジデント
日本マイクロソフトが先ごろ、クラウドビジネス推進に向けたパートナー施策「Skype Operations Framework(SOF)」における新たな取り組みについて記者説明会を開いた。冒頭の発言は、その会見に向けて来日した米MicrosoftワールドワイドパートナーグループのコーポレートバイスプレジデントであるGavriella Schuster(ガブリアラ・シュースター)氏が、同社のパートナービジネスにおける基本的な姿勢を語ったものである。
日本マイクロソフトはこの会見で、日本市場における「働き方改革」推進の一環として、統合型情報共有クラウドサービス「Office 365」のコミュニケーションインフラ部分の中核を担う「Skype for Business Online」の計画・導入・運用をサポートするSOFパートナー企業6社のソリューションを発表した。その内容については関連記事をご覧いただくとして、ここではSchuster氏が語ったマイクロソフトのパートナービジネスについての話に注目したい。
Schuster氏はマイクロソフトが注力している事業分野として「プロダクティビティとビジネスプロセス」「パーソナルコンピューティング」「インテリジェントクラウド」の3つを挙げながら、「当社が提供するのはそれぞれのプラットフォーム。その上で付加価値の高いソリューションを作り、お客様に届けていただいているパートナー企業の力があってこそ、当社のビジネスも成り立っている」と説明した。
そうしたパートナービジネスに向けて、同氏は「スキル取得を支援」「パートナー収益の向上」「新規顧客ニーズの獲得」といった3つの取り組みに今後も積極的に投資していくことを明言。それぞれの取り組みにおける具体的なアクションについても言及した。
そして、説明の最後には最高経営責任者(CEO)のSatya Nadella氏の言葉を引用し、「マイクロソフトは、常にパートナー主導型の企業であり、これから先もパートナー主導型の企業であり続ける」ことを強調した。冒頭の発言はこのコメントのエッセンスである。(図参照)

Satya Nadella氏のメッセージ