経済産業省は3月29日、「ブロックチェーン技術を活用したシステムの評価軸ver1.0」を発表した。
この評価軸は、従来システムとの比較可能性・網羅性を考慮し、評価項目間のトレードオフについて整理したもの。国内外のブロックチェーン関連企業と有識者へのヒアリングなどを通して調査、検討を行い策定した。
従来システムとブロックチェーン技術を活用したシステムの概念図
活用方法としては、既存システムをブロックチェーン技術を活用したシステムに置き換える場合の比較評価や、ブロックチェーン技術を活用したシステムの実証試験結果などに利用する。
評価軸(項目)は、「品質」「保守・運用」「コスト」の3つ。
「品質」についてはISO/IEC25010(システム及びソフトウェア品質モデル)、「保守・運用」についてはIPAが整理した既存のシステム評価方法(システム・リファレンス・マニュアル、第4章保守・運用、2005年)から、ブロックチェーン技術と関連性の深い項目を抜粋した。「コスト」については、システムベンダーが費用認識するコスト(顧客に請求する費用)の項目を整理している。
評価軸の構成要素に関する検討
また、システムベンダーなどが、機能や性能に基づいた比較を行えるような評価軸にするため、ブロックチェーンプラットフォームに加え、周辺サブシステムを含めたシステム全体を評価対象にしている。
評価軸の対象範囲に関する検討(概念図)