座談会@ZDNet

マーケ予算はIT予算を上回ったのか--B2Bマーケティング座談会(1) - (page 2)

山田竜司 (編集部) 吉澤亨史

2017-04-21 12:17

 飯室氏:B2B、B2Cの区別はしていないのですか。

 槇氏:そこはあまり区別せずにやっています。中堅のメンバーはどちらかに軸足を置いて力をつけているのですが、セールスも含めて顧客に話しに行く必要があるマネジメント層のメンバーは、B2B、B2Cの区別をしていません。私の業務では7割くらいがB2C、3割くらいがB2Bという割合です。ただ、もともとはB2Bを7年ほど担当しておりましたので、B2Cの割合が増えているのは、ここ3年くらいです。世の中のデマンド、マーケットボリュームがシフトしているので、おのずとそうなただけで、あまり別け隔てなくやっている状態です。


2BC株式会社 代表取締役 尾花淳 氏

 尾花氏:2BCの尾花です、よろしくお願いします。2BCはB2Bに特化してマーケティングの支援をしている会社で、立ち上げて4年ほどです。法人営業部隊の売り上げ向上という課題に対して、手段や方法論としてマーケティングをうまく取り込みながら、クライアント一社一社にカスタムメイドで支援しています。

 マーケティングの支援会社は手段ごとに専門特化していることが多いですよね。それはもちろんいいことだと思うのですが、たとえばクライアントがマーケティング全体で一定の予算枠がある場合に、どう切り分けるのが最適か判断できないときは、専門特化したマーケティング会社同士の取り合いになってしまう。それはつまり施策の選定と同義です。結果的に偏った施策を実施してしまうケースをたくさん見てきました。

 そうではなく、クライアント側に立って一番最適な予算配分、リソース配分で、それが成果に確実につながっていくことを考えています。前職は、インサイドセールスに専門特化した支援会社で、電話による営業とフィールド営業のプロセス分業の支援を8年間ほどやっていました。今日はその観点でお話ができればと思っております。

 中東氏:KDDIの法人マーケティングを担当しております、中東と申します。一番最初の仕事はB2Cでして、製紙会社で家庭用日用雑貨のTVCMなどを作っていた宣伝部の人間でした。ブランディングやテレビが大好きな人間だったのです。その後、2000年くらいに外資のソフトウェア会社へ転職しまして、以来18年ずっとB2Bマーケティングをやっています。

 その会社が買収されてIBMになり、その頃から「デマンドジェネレーション」(見込み案件の創出や発掘の活動)という言葉が出てきて、それをずっとやってきました。直近では、前職がシスコで、その前がアドビだったのですが、デジタル系の会社なのになぜかインサイドセールスをひたすら立ち上げることをやっていました。

 営業とフロントに立ってマーケティングの価値をどう高めるのかという話と、営業側にそれをどう提供するのか、要するに案件ですね。案件をどう提供して会社を成長させるのか、ということに注力しておりました。現在、この8月からKDDIの法人部門に入って、そこのマーケティングを全部見ている形です。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]