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日本株展望

外国人投資家の売り増加 - (page 2)

ZDNet Japan Staff

2017-04-05 11:24

 裁定買い残高の変化は、窪田氏がファンドマネージャーで先物売買をやっていた時に見ていた、重要な需給指標だ。以下の点に注目した。

  1. 裁定買い残高が継続して増加する局面は、先物は「買い」で攻める
  2. 裁定買い残高が継続して減少する局面は、先物は「売り」で攻める
  3. 裁定買い残高が上限にちかづいている時は、売りのタイミングをはかる
  4. 裁定買い残高が下限にちかづいている時は、買いのタイミングをはかる

 現在、裁定買い残高は1.8兆円で、過去5年のレンジ(0.4兆~4兆円)の真ん中にあり、3月24日までで見ると、増加トレンドも減少トレンドも出ていない。現時点で裁定買い残高から得られる投資のインプリケーションは「中立」だ。

需給動向から考えられる短期見通し

 日経平均は、外国人が売ると下がり、外国人が買うと上がる傾向が20年以上続いている。足元、3月後半から外国人の売りが増えていることから短期的には下げが続く可能性もある。ただし、裁定買い残高に現時点では大きな変化は見られず、外国人が継続的に売ってくるのか、わからない。

 4月後半から本格化する3月決算は良好と考えられる。短期的には、下値を警戒しつつ、好業績の割安株を買い増しするタイミングを計っていくべきと考えられる。

 以下、裁定買い残高の意味について解説するが、やや難解なので、専門的な説明に興味のある方だけ読んでくれればと思う。

【参考】裁定買い残高の意味

 裁定買い残高の変化は、主に外国人投資家による、日経平均先物の投機的な売買動向を表している。外国人投資家が先物を買うと、先物が現物に対し一時的に割高になるので、裁定業者(主に証券会社)が先物売り、現物買いの裁定取引を実行する。すると、裁定買い残高が増える。

 一方、外国人投資家が日経平均先物を売ると、先物が現物に対し一時的に割安になるので、裁定業者が先物買い、現物売りを実行し、裁定取引を解消する。すると裁定買い残高が減少する。

 今の日本株の短期的な動きを決めているのは外国人だ。とりわけ、足の速いヘッジファンドなどによる先物売買が短期的な急騰急落に大きく影響している。したがって、裁定買い残が増加するとき日経平均は上昇し、裁定買い残が減少するとき日経平均が下落する傾向が鮮明だ。

 裁定買い残高が大きい時は、外国人による先物の投機的買い残高が大きいので、何らかのきっかけで外国人が投機的ポジションのアンワインド(売り埋め)に動くことを警戒していなければならない。

 裁定買い残高が1兆円を割っているときは、外国人の投機的買いポジションはほとんど整理され、逆に投機的な売りポジションが入っている可能性もある。

裁定買い残高はゼロにはならない

 裁定買い残高は、外国人の投機的な先物買いをきっかけに作られるものばかりではない。投機でない先物買い(投資信託の買いヘッジなど)も裁定買い残高を増加させる。裁定買い残高が1兆円を割れている時は、経験的には外国人の投機的買いはほとんど整理されていると考えられる。

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