国立がん研究センター東病院、治験結果の資料確認を遠隔で実行できるシステムをAzure上に構築

NO BUDGET 2017年04月06日 09時49分

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 国立研究開発法人国立がん研究センター(国がん)の東病院は、治験結果の資料確認作業である「SDV」 (Source Data Verification)を遠隔実施できる「リモートSDVシステム」を構築した。同システムは日本マイクロソフトや富士通が技術し、Microsoft Azure上に構築されている。

 SDVとは、医療機関に治験を依頼した製薬企業などが行う資料の確認業務。治験依頼者は、医療機関の事務局が転記した症例報告書を検査数値データ、カルテなどの原資料と照合することで、治験結果の信頼性を確保する。

 SDVでは原資料の持ち出しが禁じられ、これまで医療機関内で行う必要があった。だがリモートSDVシステムによって、インターネット環境が整備された場所であれば、どこからでも実施できるようになる。ただし、活用する場所については、国がん東病院の定める条件を満たしていることが条件となる。

 同システムは治験原データ管理システムを連携しており、真正性が確保された原資料を外部から直接閲覧できる。パブリッククラウドであるAzureを活用することで、スペックをフレキシブルに変更でき、利用者の増減に対しても柔軟に対応できる。また、原資料はリアルタイムに治験原データ管理システムに反映されるため、閲覧内容に時差が生じることはない。

 これまで国がん東病院では、年間100を超える治験を請け負っており、同院内の14室のSDV専用室は、常に治験依頼者で満杯だったという。一方、治験依頼する側も同院に訪問するための交通費や宿泊費などのコストが負担となり、限られた時間帯での作業による時間調整も必要で、迅速な作業が困難となりがちだった。

 国がんでは今後、モニタリングの効率化やコスト削減効果を定期的に検証し、治験にかかわるドキュメントの電子化や、治験のグローバル化に対応していく。

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