8.フィードバックの素早い反映
Berkholz氏は、 DevOpsによる継続的デプロイメントサイクルの最大のメリットの1つは、顧客のフィードバックに基づくイテレーションをより素早く行えることだと述べている。同氏はまた、これによって企業は、製品やサービスに対してMVP(Minimum Viable Product、検証に必要な最小限の製品)アプローチを取ることができると述べている。このアプローチは、特に小規模なスタートアップでよく使われている。
Spafford氏によれば、フィードバックの素早い反映は、不確定性への対処にも役立つ。これは、何がうまくいき、何がうまくいかないのかが分かりやすくなるためだという。
9.問題に対する見方が変わる
DevOpsは、問題に対するアプローチと保有する資産に対する見方を変えることで、企業を変える。例えばPratt氏は、DevOpsはCars.comが「あらゆるものはコードだ」という考え方を受け入れるのを後押ししたと述べている。
「アプリケーション、サービス、環境の定義、ワークフロー、パイプラインなどがすべてコードベースだと考えることで、アプリケーションのコードベースも、それをどこにどう導入するかも、素早く変更できるようになった」と同氏は言う。
Barclaycard USのアプリケーション開発カスタマー責任者を務めるAlex Popov氏は、DevOpsは「企業が業務をソフトウェアの問題であると見なすようになるまでの、変革の過程だ」と述べている。ただしPopov氏は、企業によって考え方は違うはずであり、市場での変化によっても影響を受けると付け加えている。
10.拡張性
DevOps支持者がよく利用している核となるテクノロジやプラットフォームの多くは、規模の拡張性にもプラスに働く。
「インフラの自動化は、企業のクラウド対応能力を高め、需要の変化と共に、容量の拡張や縮小を素早く行えるようになる」とBerkholz氏は述べている。「同一VMのクラスタや、コードで自動的に生成されるコンテナを使ってサービスを提供することを考えるDevOpsのアプローチを用いた場合、規模の拡張・縮小は、VMを手動で設定する場合よりもはるかに容易だ」(Berkholz氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。