海外コメンタリー

DevOpsがIT部門に与える10の変化 - (page 3)

Conner Forrest (ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2017-04-07 06:30

8.フィードバックの素早い反映

 Berkholz氏は、 DevOpsによる継続的デプロイメントサイクルの最大のメリットの1つは、顧客のフィードバックに基づくイテレーションをより素早く行えることだと述べている。同氏はまた、これによって企業は、製品やサービスに対してMVP(Minimum Viable Product、検証に必要な最小限の製品)アプローチを取ることができると述べている。このアプローチは、特に小規模なスタートアップでよく使われている。

 Spafford氏によれば、フィードバックの素早い反映は、不確定性への対処にも役立つ。これは、何がうまくいき、何がうまくいかないのかが分かりやすくなるためだという。

9.問題に対する見方が変わる

 DevOpsは、問題に対するアプローチと保有する資産に対する見方を変えることで、企業を変える。例えばPratt氏は、DevOpsはCars.comが「あらゆるものはコードだ」という考え方を受け入れるのを後押ししたと述べている。

 「アプリケーション、サービス、環境の定義、ワークフロー、パイプラインなどがすべてコードベースだと考えることで、アプリケーションのコードベースも、それをどこにどう導入するかも、素早く変更できるようになった」と同氏は言う。

 Barclaycard USのアプリケーション開発カスタマー責任者を務めるAlex Popov氏は、DevOpsは「企業が業務をソフトウェアの問題であると見なすようになるまでの、変革の過程だ」と述べている。ただしPopov氏は、企業によって考え方は違うはずであり、市場での変化によっても影響を受けると付け加えている。

10.拡張性

 DevOps支持者がよく利用している核となるテクノロジやプラットフォームの多くは、規模の拡張性にもプラスに働く。

 「インフラの自動化は、企業のクラウド対応能力を高め、需要の変化と共に、容量の拡張や縮小を素早く行えるようになる」とBerkholz氏は述べている。「同一VMのクラスタや、コードで自動的に生成されるコンテナを使ってサービスを提供することを考えるDevOpsのアプローチを用いた場合、規模の拡張・縮小は、VMを手動で設定する場合よりもはるかに容易だ」(Berkholz氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]