トレンドマイクロが企業向けに提供するセキュリティ製品を管理するための「Trend Micro Control Manager」に多数の脆弱性が見つかった。同社は4月7日、脆弱性情報データベースのJVNを通じて情報を公開した。
Trend Micro Control Managerは、法人向けのウイルスバスターやサーバ、ネットワークなどのセキュリティ製品群を統合管理するツール。JVNでは、脆弱性によって影響範囲や修正パッチが異なることから、「JVNVU#91290407」と「JVNVU#95072816」の2件に分けて情報が公開されている。
JVNVU#91290407の情報では、バージョン6.0 Service Pack 3 Patch 2およびそれ以前に、複数のSQLインジェクションの脆弱性が存在する。悪用された場合に、アクセスを許可されていないControl Managerのサーバ上のファイルにアクセスされたり、任意のコードやSQL文を実行されたりする恐れがある。脆弱性を修正するパッチ「6.0 Service Pack 3 Patch 2 Critical Patch (ビルド 3506)」が既にリリースされている。
JVNVU#95072816の情報では、バージョン6.0 Service Pack 3 Patch 2よりも前のバージョンに、ディレクトリトラバーサルやSQLインジェクションなど複数の脆弱性が存在する。悪用された場合、アクセスが許可されていないControl Managerサーバ上のXMLファイルにアクセスされたり、任意のコードやSQL文を実行される任意のコードやSQL文を実行されたりする恐れがある。脆弱性を修正するパッチは「Trend Micro Control Manager 6.0 Service Pack 3 Patch 2」となる。

Trend Micro Control Managerの位置付け(トレンドマイクロのウェブサイトより)
これらの脆弱性は、トレンドマイクロが2015年に米Hewlett-Packard Enterpriseから買収した脆弱性研究機関「Zero Day Initiative」が報告した。