全国の信用金庫向けにシステムサービスを展開するしんきん情報システムセンターが、「オープンAPI共通基盤」を構築する。これを支援する日本IBMが4月10日に発表した。
同センターのオープンAPI共通基盤は、複数の信用金庫が同一環境内において任意のFinTech企業との接続を可能とするマルチテナント型の共通API基盤になる。銀行を中心にFinTechへの取り組みが急速に進む中で、信用金庫でもFinTechによるサービスの早期開始に向けたITシステムの構築が課題になっていた。
同基盤では日本IBMの「FinTech 共通API」を利用し、口座情報や残高、入出金明細などの照会といったサービスと既存インターネットバンキングや勘定系システムをアプリケーション間で接続できるようにする。このAPIは、「Banking Industry Architecture Network」に基づいてオープンかつ汎用的であるのが特徴という。IBMのAPI管理および運用ソフトウェア「IBMR API Connect」とゲートウェイアプライアンスの「IBM DataPower Gateway」も採用し、認証標準のOAuth2.0などに準拠したセキュリティも確保するとしている。
IBMによれば、FinTech 共通APIは会計ソフトベンダーやFinTech企業と接続検証で実績がある。同基盤は12月中に稼働を予定している。