ピュア・ストレージ・ジャパンは4月11日、SAN接続型のオールフラッシュストレージ「FlashArray//シリーズ」の最上位機種として、NVMe規格のフラッシュモジュールを搭載して性能を高めた「FlashArray//X」を発表した。2017年4月末に出荷する。価格は未定。

FlashArray//Xと、NVMe接続フラッシュモジュールの外観
FlashArray//シリーズ全体の特徴は、オールフラッシュ構成に特化したソフトウェアによって性能を追求したこと。HDD(ハードディスクドライブ)とSSD(ソリッドステートドライブ)の兼用ストレージよりも性能が高い、としている。フラッシュの特性を生かしたインライン重複排除機能とデータ圧縮機能も備える。
新製品のFlashArray//Xでは、フラッシュモジュールを刷新して性能を高めた。具体的には、PCI Express接続を前提としたフラッシュ専用の接続規格であるNVMe(Non-Volatile Memory Express)を採用した独自開発のモジュール「DirectFlash」を搭載した(図1)。これに対して既存機種の「FlashArray//M」は、フラッシュモジュールとしてSAS/SATA接続のSSDを搭載する。

図1 NVMeを採用した独自開発のモジュール「DirectFlash」の概要
既存機種のFlashArray//Mとの性能の比較では、レイテンシは50%下がり、帯域は2倍以上に増え、容積当たりの性能は4倍になっているという。
FlashArray//Xの用途について、ピュア・ストレージ・ジャパンでSEディレクターを務める志間義治氏は、「性能を出すために複数台のストレージを並べなくてもOKになった。容量は少なくていいけどI/O性能が欲しい、といったニーズにマッチする」と説明する。

DirectFlashを手に持つピュア・ストレージ・ジャパンでSEディレクターを務める志間義治氏