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日本株展望

Xデーへの恐怖心と割安感の綱引き

ZDNet Japan Staff

2017-04-14 11:41

今日のポイント

  1. 米国のシリア爆撃を受け、朝鮮半島を巡る地政学リスクが緊迫化。日米の「恐怖指数」は上昇し、リスクオフの金買い、債券買い、円買いを受けて日本株は下落
  2. 株価が下落した一方、業績改善見通しは根強く、予想PERは約13.3倍とアベノミクス相場でのレンジ下限まで低下。株価の底値が近付いている可能性を示唆
  3. 米政権の国防予算増額方針に武力行使観測が重なり、米国市場では「防衛関連株」が市場平均よりも優勢に推移。日本の防衛関連銘柄も一時的にせよ人気化する可能性

 これら3点について楽天証券チーフグローバルストラテジストの香川睦氏の見解を紹介する。

日米市場で「恐怖指数」が上昇している

 米国によるシリア爆撃(4月7日)を受け、市場は地政学リスクの深刻化と向き合う展開となっている。特に、朝鮮半島における有事(米国と北朝鮮の衝突)の可能性は緊迫の度を増している。こうしたなか、日米市場の「恐怖指数」(株式指数ベースのボラティリティ指数)は先週から上昇しており、投資家が先行きの相場変動に備える動きを強めていることを示している(図表1)。

 韓国の株式(KOSPI指数)や通貨(韓国ウォン)も先週から下落し、有事(いざと言うときの)ニーズを受け、金相場は5カ月ぶり高値に上昇。安全資産としての米国債買いで債券利回りが低下すると、日米金利差縮小でドル円は下落(円は上昇)。「朝鮮半島に近く流動性が高い日本株」が売られる展開となった。金日成・故主席生誕105周年を15日に控え、北朝鮮の新たな挑発行為やトランプ政権の対応が警戒される。

図表1:日米市場の「恐怖指数」と株価動向

図表1:日米市場の「恐怖指数」と株価動向
注:恐怖指数=株価指数ベースのボラティリティ指数
出所:Bloombergより楽天証券経済研究所作成(4月13日)

予想PER面からは株価の割安感が鮮明に

 前述した「恐怖指数」上昇が象徴するように、市場のセンチメント(投資家心理)は悪化しており、特に(リスク回避による)円買い圧力が緩和しない限り、日本株の反発は見込みにくい状況である。ただ、今般の株価調整で割安感は強まっており、欧米政治や地政学リスクを巡る不透明感が後退するに連れ、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)面からは見直し買いが入りやすい水準と考えられる。

 図表2は、「アベノミクス相場」と呼ばれる2013年以降の日本株について、東証株価指数(TOPIX)と同指数ベースの予想株価収益率(PER)の推移を示したもの。同期間中の予想PERの算術平均は約14.9倍で、主たるレンジ(平均±1σ(標準偏差))の上方(平均+σ)は約16.3倍、下方(平均-σ)は約13.5倍で推移してきた。

 そして今回、株価が下落した一方、1株あたり利益(EPS)の拡大見通しは根強いことを要因に、予想PERは約13.4倍と「平均-σ」(13.5倍)付近で割安感を鮮明にしている。テクニカル面でも、東証1部の「騰落レシオ」(株価上昇銘柄数÷株価下落銘柄数(25日累計))も「売られすぎ」を示唆する80%を割り込んだ(76.3%、4月12日)。

 日経平均は、昨年11月9日(終値1万6251円)から3月13日(同1万9633円)までの上げ幅の38.2%(1291円)押しである1万8342円に接近しており、値頃感からも買い戻されやすい水準となっている。

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