富士通は、メインフレーム連携ソフトウェアを機能強化し、自社メインフレーム「FUJITSU Server GS21」シリーズの資産活用を拡大できるようにする。4月13日に発表した。
業務データなどを蓄積するSystems of Record(SoR)であるメインフレームのデータを、クラウドやモバイル、IoT、各種分析基盤など情報を利用する側であるSystems of Engagement(SoE)と容易に連携できるようにする。
具体的には、「FUJITSU Software WSMGR for Web」にREST APIへの対応機能を追加し、「FUJITSU Software Linkexpress Transactional Replication option(TRO)」をオープンソースソフトウェア(OSS)のデータベースに対応できるようにする。
メインフレームとSoEの連携イメージ(富士通提供)
WSMGR for Webは、ウェブブラウザからメインフレーム業務を実行するためのソフトウェア。REST APIを自動生成するオプション製品「WSMGR for Web APIサポート」を新規に提供し、メインフレームとウェブアプリケーションを連携させた新サービスを既存の基幹業務に手を加えることなく容易に実現できるようになるという。
利用例としては、工場内のセンサと、メインフレーム上の受発注システムや在庫管理システムとの連携による材料発注、リアルタイムな在庫管理などがある。メインフレーム上に蓄積された個人消費者の購入履歴データを活用して、お勧め商品をECサイトへ表示させたり、提案に最適な時期や商品を営業担当者へ通知し、デジタルマーケティングを強化したりできるという。
Linkexpress TROは、メインフレームとオープンシステム間のデータベースを連携させるソフトウェア。今回、「Enterprise Postgres」に対応できるようにすることで、ユーザーのSoRとSoEとの連携強化を可能にする。Enterprise Postgresは、OSSのデータベースである「PostgreSQL」に富士通が独自機能を追加したもの。各ソフトウェアの税別使用料と提供開始時期は下記の通り。
製品名 | 税別使用料 | 提供開始時期 |
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WSMGR for Web V8.0(Windows版) | 一括13万円から | 6月上旬 |
Linkexpress TRO(Windows版) V5.0 L71 | 一括53万1000円から | 7月上旬 |
Linkexpress TRO(Linux版) V5.0 L71 | 一括59万2000円から | 10月上旬 |